そして3段階目は“センサーデータ”を扱うもの。ブロブスト氏は「センサー技術をもちいれば、さらに多様なインタラクションを手にすることができる。今日よく言われる“IoT”もその一つだが、わたしは「モノのインターネット化」よりはむしろ「すべてのモノのインターネット化(IoE:Internet of Everything)」が進むことを強調したい。データ利用のチャンスは無制限なのだから」と物理的なモノや製造業の枠をこえての活用に期待をかける。
トラベルジャパンWi-Fiのように、データを活用して新たにサービスが生み出されている事例もあるものの、翻って全体的にみた場合日本におけるIIoT(Industry Internet of Things)領域でのデータ活用はどのようになっているのか。アクセンチュア野村氏が解説し、データ活用を高めるための課題と解決への糸口を述べた。
2つめの新たなビジネスモデルの創出については「IoTの領域では、これから新しいビジネス、市場を創造するというところに主眼があります。だからどうしたら新しいビジネスモデルをつくっていくかが注目されるところで、この点、新しいビジネスをつくることは日本は得意ではない。“ギャング・オブ・フォー(Gang of Four)”にふくまれるようなApple、Google、Facebook、Amazonの4社はイノベーションをつくっている企業と言えるが、その中に日本の企業の名前はない」
今後ソーシャルメディアやVOC(Voice Of Customer:顧客の意見、苦情をアンケートやインタビュー、市場調査結果などから収集、分析し、顧客の満足を獲得できる製品やプロセスを設計、開発すること)を通じた新しいビジネスをつくる話が盛んになっているがこういった分野での先進事例について共有していただけたら、と述べブロブスト氏にマイクを渡す。