ハンガリーのナビコアソフトベンダー大手であるNNGは、このほど車載機器に向けて専用開発した次世代のナビコアソフト『iGO primo nextgen(アイゴー・プリモ・ネクストジェン)』を開発。日本を含めた全世界に向けて自動車メーカーなどへのOEM採用を進めていくと発表した。
NNGはこれまで約10年にわたって、グローバルで地域や車種を問わず、あらゆるカーナビゲーションに適用できるオールインワン型ソフトを開発し提供してきた。その結果、世界の30を超えるブランドに採用され、世界シェア26%を有するナビコア・ソフトウェアメーカーへと成長を果たした。今回発表された「iGO primo nextgen」は、それらの研究及び技術開発の実績から生み出されたNNGのフラッグシップとなる製品。日本市場には2015年にも先行投入を予定する。
「iGO primo nextgen」でまず注目すべきは、操作の基本となるHMI(Human Machine Interface)をOEM先に応じて自在に変えられるという点だ。組み合わせるディスプレイに合わせて解像度などで最適な表示方法に変更でき、日本で採用されることが多いタッチパネルはもちろん、欧州車に採用例が多いロータリー式コマンダー、さらにはボイスコントロール、ジェスチャーなど多彩なコマンド入力に対応できる。世界各国の道路事情に合わせたローカライズもでき、これにより、一つのソフトウェアでグローバルな展開が可能になるという。
スマートフォンとのスムーズな連携も大きな特徴となる。これは『NaviFusion』によって実現するもので、カーナビゲーションとスマートフォンが独立して動作する一方で、双方が持つ情報を相互に同期させられる。たとえば、スマートフォン側のナビアプリ上で駐車場やガソリンスタンドといったPOI(Position of Interest)情報などが更新された場合、クルマに乗り込んでそのスマートフォンをナビゲーションに接続すると自動的に情報が更新されるのだ。また、道路情報などの地図データ更新も対象としており、これによりカーナビゲーション側も常に最新データによるルートガイドが受けられるようになる。
池田氏によれば「スマートフォンと連携してPOIデータを反映できるタイプとしては既にディスプレイオーディオがあるが、車速パルスまで反映できていないのがほとんど。『iGO primo nextgen』は車速パルスを併用して高精度な測位も実現しているので、自動車メーカーをはじめとするOEM先の高い要求にも十分応えられる」とする。まさに『iGO primo nextgen』は、車載機器に専用開発したメリットを最大限に発揮したものと言えるだろう。