これからエレクトロニクスメーカーのクリーンルームでは、野菜も作られることになりそうだ。東芝のブースでは10月から出荷を開始するという「カップサラダ」と野菜工場の展示が見られる。 東芝では、クリーンルームの技術を生かし、野菜の無菌状態での水耕栽培を事業化している。その製品が10月にも出荷を開始するといい、早ければ11月には東芝の工場が生産したサラダが実際のスーパーなどに並ぶという。 通常の野菜よりは多少割高になるそうだが、無菌状態のクリーンルームで栽培された野菜はプラスチックカップに入れられ、密閉された状態で出荷・販売される。そのため、生野菜だが1か月程度の長期保存も可能なのが特徴だ。また、工場で栽培されるため土耕に比べて安定供給、計画生産がしやすいという特長もある。 東芝では、野菜の生産は新規事業としてグループ全体で取り組んでいる。工場は神奈川県横須賀市の東芝グループ企業の敷地に作られた。水耕栽培のための設備はプラント技術が応用でき、クリーンルームは半導体生産ラインのノウハウが生かされる。照明は東芝ライテックの技術が活用され、空調や温度管理も同社が家電やビル管理で手掛けている分野だ。野菜の育成や生産管理には同社のセンサー技術やクラウドを含んだシステムソリューションの技術が利用される。 まずは、自社ブランドで野菜を生産しビジネスを始めるが、将来的には、野菜工場そのもののシステムや設備などの構築ビジネスやパッケージ販売も考えているとのことだ。 ところで、野菜の生産はできるかもしれないが、流通経路や販売チャネルの開拓は業種が異なるためゼロスタートになるのではないかと質問したところ、担当者によれば「POSシステムを納入しているルートから開拓していきました」とのことだ。
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