三菱電機は自動車向けに開発する「簡単操作インターフェース」のプロトタイプを一般の展示会で初めて披露。ユーザーの次の操作を先読みして表示する「先回りエージェント」の機能などを紹介している。 ブースで紹介されている「簡単操作インターフェース」は同社が2月にプレスリリースを行ったもので、一般向けの展示会では初めて公開された。会場では簡単操作インターフェースを搭載した運転席型のプロトタイプによる体験展示を行っている。 特徴的な機能の一つが、ドライバーの操作を機器が先読みして表示する「先回りエージェント」だ。フロントパネルのホーメニュー、およびヘッドアップディスプレイには、ドライバーの操作履歴や運転履歴の情報をもとに、常時上位3件の候補を表示。ハンドルのグリップ部分にある3択ボタンで選びながらメニューが操作できる。上位の3件に操作が表示されていなくても、ハンドルの下側に設けられているナビゲーション/エアコン/音楽再生/電話の4つのメイン機能を示すボタンを操作しながら、さらに機能を絞り込んでいける。 音声操作による入力にも対応している。先回りエージェントでも候補が絞り込みづらいときには、実行したい機能のボタンを長押ししてから、音声ガイダンスに従って実行したい内容を音声入力操作から一発で呼び出すこともできる。 フロントガラスに当たる部分には17.2型の画面を3.3先に表示するヘッドアップディスプレイを搭載。日中でも十分に視認性の高い13000カンデラ以上の高輝度表示に対応して、ドライブの安全性を確保している。 三菱では同技術を中心としたサービスを2018年以降に事業化していく目標を示している。展示スタッフによれば「三菱自動車の車に限らず、引き合いをいただければ国内外の様々な車メーカーに向けてオープンに提供していきたい」という。