25日、GoogleはGoogle I/Oにて、同社のIVIプラットフォームといえる「android auto」とそのSDKの発表を行った。 プレゼンを担当したのはGoogleのDirector of Engineering Patric Brady氏だ。Brady氏は、「米国では、買い物、仕事などで平均して1日1時間は車の中で過ごすとされていますが、その間ネットへの接続環境は充分であるとはいえません。しかし、運転中のメール操作やインターネット利用は危険でもあり、規制もされています。Googleでは、Open Automotive Allianceでこの問題に取り組んできました」と述べ、安全にドライバーとスマートフォンを接続できるandroid autoを発表した。 android autoは、Androidスマートフォンを車に接続し、カーナビ、音楽プレーヤー、コミュニケーションツールなどの操作を車内コンソールの画面やマイクなどで操作できるようにする。IVI(In-Vehicle Infotainment)といえばピンとくる人も多いだろう。これまでもiPhoneやAndroid端末に対応したカーナビ製品は存在し、輸入車の一部では純正対応したカーナビを搭載しているものもある。その意味では、車の中からスマートフォン経由で、動画を視聴したり音楽配信を聞いたり、Google Mapのナビゲーションを利用したりできることはそれほど斬新ではない。 android auto発表の意義は、その機能より、続けて発表されたandroid auto SDKの発表と、Open Automotive Alliance(OAA)に40社以上の新しいパートナーが加わったことに重みがある。SDKは音楽再生などを制御するAPI群とメッセージングを処理するAPI群から構成される。音楽APIは主だったストリーミング配信サイトにも対応している。また、同日発表されたandroid waer(ウェアラブル端末用API)と同様なAPI仕様となっているという。おそらくwaerアプリとの親和性も高いと思われる。 また、OAAに新規加入したパートナーにはサービスプロバイダー、半導体メーカー、主だった世界の自動車メーカーが含まれている。会場に映し出されたロゴには、アウディ、ルノー、フィアット、ベントレー、フォルクスワーゲン、ボルボ、オペルの他、日本車メーカーでは、日産、ホンダ、マツダ、スバル、スズキ、三菱なども見ることができる。このうち自動車メーカー25社とは製品化の契約も済んでおり、年末にはandroid autoを搭載した車が出荷されるだろうとした。 なお、プレゼンテーションでは、会場に自動車の運転席を模したセットが持ち込まれ、ナビゲーションなど音声操作のデモが行われた(セットは実際の車をバーナーで切断して作ったそうだ)。運転席のコンソールにはandroid autoを搭載したIVI端末(ディスプレイオーディオ)が組み込まれている。これにAndrodiスマートフォンを接続(ケーブル接続していたが、製品化ではBluetooth等での接続を期待したい)する。 ナビゲーションの起動やルートのセットなども音声認識で行われた。メッセージ交換のデモでは、メッセージ着信がドライバーに通知されると「 今どこにいる?」というメッセージが読み上げられた。ドライバーは「返信」を指示し本文に「どこにもいないよ」と答え、会場の笑い誘っていた。
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