不適切なサイトだけでなく、Webサイトを使った攻撃にも対処しなければなりません。HTTP通信の中にWebからの攻撃が仕組まれていたりすると、単にドメインやHTMLファイルをチェックするだけでは対処できないので、パラメータやスクリプトをチェックする仕組みも必要になってきます。情報漏えい対策では、不正な外部サーバーとの通信も調べなければなりません。最近では、HTTPSの中身をチェックできるような仕組みも実装しています。 デバイスでいえば、テスクトップPCからノートPC、スマートフォン・タブレットとモバイル対応も必須の機能となっています。会社の外でのWebアクセスをチェックするには、クラウドを利用したフィルタリングシステムも有効です。--- 他社製品との差別化ポイントは?中山 --- やはりフィルタリングの精度です。データベースの作成やソフトウェアの開発を自社で行うようになって10年以上経ちますので、さまざまなナレッジの蓄積があります。 InterSafeでは、ブロックするためのフィルタリングというより、アクセス効率を上げるためのフィルタリングという考え方を設計に取り入れています。具体的には、フィルタリングの対象の分類を140以上に細分化し、どんなサイトかを可視化して分析しやすいようにしています。そうすることで、網羅率98%を達成し、より柔軟なアクセスマネジメントが可能になります。 また、フィルタリングの場合、利用する企業や業務、部門、目的によってアクセスポリシーが異なるため、画一的にブロックするだけでは業務に支障が出る恐れもあります。ニーズにあったパラメータの設定などカスタマイズができるのも満足度向上につながっていると思います。--- 教育機関や未成年への取り組みについて教えてください。中山 --- 2005年から青少年の保護を目的として携帯電話の各事業者向けにフィルタリングサービスを提供しています。当時は児童や生徒が携帯電話を使いはじめて、出会い系やプロフィールサイトでの被害など、さまざまな問題が発生し、国や自治体でフィルタリングの普及が促進されるようになった頃です。フィルタリングサービスの提供以外にも、業界団体と連携して小中学校などでの講演活動も開始しました。