富士通と富士通研究所は24日、“ツルツル”“ザラザラ”といった触感が得られるタッチパネル搭載のタブレットを、試作したことを発表した。富士通研究所が新たに開発した触覚技術を活用したものだ。 タッチパネル自体の振動や静電気により、凹凸感などの感触を伝える技術はすでにあるが、今回あらたに、超音波振動により、タッチパネルと指との摩擦力を変化させ、触感を提示する技術を業界で初めて開発した。表面を超音波振動させることにより、指との間に高い圧力の空気膜を発生させ、その浮揚作用により摩擦力が低減する現象を応用しているという。 携帯端末サイズで効率よく振動させられる技術を開発したことで実現した。あわせて、ディスプレイに表示される視覚情報とスピーカーから出力される音響情報を効果的に提示することで、画面に表示された情報をより豊かに表現する。 この新技術は「Mobile World Congress 2014」(MWC)の富士通ブース(Hall 5)にて、試作機とデモンストレーションが展示される。試作機では、「実際に琴の弦を弾いているかのような感触」「CD表面のツルツルとした感触、実際にレコード盤を動かしてリミックスをさせているような感覚」「金庫のダイアル錠を回す感覚」「ワニの部位にあわせた異なる触感」などが味わえるとのこと。