2日、au2013年冬モデルの発表会で、800MHz帯のプラチナバンドLTE対応スマホをアピールしたKDDI田中孝司社長は「ネットワークに関しては3社とも言っていますが差別化をしていかなければならない、それぞれ戦略が違っているが頑張っていこうと思う」と今後の意気込みを語った。 発表会全体として800MHz帯が強調されていたが、今回、同社は2.1GHz帯においても「4G LTE」サービスを拡張し、受信時最大150Mbpsとなる高速データ通信サービスの提供開始を発表。2013年10月下旬から、千葉県の一部エリアより提供開始し、順次全国に拡大していくという。 各社が差別化を強調するネットワークに関して、田中社長は「我々は、本当に繋がる800MHz帯をベースバンドとして日本中にくまなく広げていきたい、その上に2.1GHz帯をエコバンドとして重ねていき、2.1GHz帯は3GからLTEへの移行で高速化を図っていきたい。1.5GHz帯はエコバンドではないがAndroid端末では使えるので、うまくロードシェアをする。その後、700MHz帯が割り当てられているので、建設はこれからだがこれを使って広げていきたい」と、ネットワークの将来像を語った。 スマホ時代になって増大するトラヒックに対応するべく、ソフトバンクはTD-LTEとFD-LTEを使う「ハイブリッド 4G LTE」を打ち出した。KDDI陣営でWiMAXを展開するUQコミュニケーションズも、WiMAX 2+ではTD-LTE互換としてサービスをスタートさせる。 今回の発表会では、auでもWiMAX 2+ルーターの販売開始が示されたが、「UQの2.5GHz帯も、そういったこと(オフロードとしての活用)をサポートできるようなスマホを用意してシェアできたらなと思っている。さらに、特に混んでいるところはWi-Fiでオフロードすることで、なんとかやっていきたい。将来的にはこの後3.5GHz帯の割当の話もあるので、そういったものを組み合わせて他社に負けないネットワークを作っていきたい」と述べた。 一方で、800MHz帯に対応していないiPhone 5ユーザーに対しては、「iPhone 5は、2.1 GHz帯のLTEしか対応していない。2.1GHz帯をほったらかしていると思われてしまうが、障害を起こしたところに関しては、早急に設備の増強を進めたし、トラブルについてもバージョンアップをした」。 続けて「それだけではダメだと考えていて、エリアのカバー率も年度末には80%までカバーするとお約束した。この9月末で77%までかなり急ピッチで上がってきているので、2.1GHz帯に関しても800MHz帯と同等レベルまで早く持っていきたい。また、今すぐ800MHz帯をスマホで使いたいお客様には(端末の)下取り額もアップしている。出来るだけお客様にご不満がないように対応していきたい」と述べた。