トレンドマイクロは5日、日本初となる“ネット選挙”解禁にともない、不審な動きが確認されたとして、注意喚起する文章を公開した。ソーシャルメディアにおける「なりすまし」と、情報詐取目的の「不審なアンケートメール」に関するものとなっている。 それによると、トレンドマイクロが「安倍晋三」のキーワードでTwitterアカウントの検索を行ったところ、16のアカウントが確認されたとのこと。本人の顔写真を使って明確に本人と混同させる意図を感じさせるものも10アカウントあったという。そのためトレンドマイクロでは、認証済みアカウントを示す青色マークが付いているかどうかなど、本人確認をしっかり行うよう呼びかけている。なお“なりすましアカウント”は、公選法違反であり、2年以下の禁固または30万円以下の罰金、選挙権・被選挙権の停止が科せられる。 また、トレンドマイクロでは選挙関連のアンケートを装った不審なメールの存在も確認したとしている。一見、普通のアンケートサイトで、回答することで現金10万円、ギフト券などが当選するという内容だ。応募に際して名前やメールアドレスの入力が求められるが、表面上は不審な点はないように見せる。 しかしトレンドマイクロが確認したところ、このアンケートサイトをホストしているサーバは、悪質なスパム業者が運営している不正サーバだったため、このアンケート自体が情報詐取目的の攻撃と推測されている。なおこのサーバ上には、同様の情報詐取サイト作成のためと思われるドメイン名が、複数準備されていることも確認されたとしている。