富士通研究所は4日、利用者のニーズに合わせた構成の物理サーバを、10分でオンデマンド提供可能な“物理IaaS(Infrastructure as a Service)基盤技術”を世界で初めて開発したことを発表した。 従来の物理IaaS(物理サーバホスティングサービス)では、サービス事業者がサーバの設置やサービス利用者の要求に応じて、機器の構成変更などを手動で行う必要があった。今回、富士通研では、ハードウェアリソースを分離した「資源プール化アーキテクチャー」を活用することで、オンデマンドで物理サーバを構成し、利用者に迅速に提供可能な物理IaaS基盤技術を開発した。固有情報(MACアドレスやBIOS設定など)を付与して、利用者にオンデマンドで提供できる。ローカルディスク追加などのオプション構成変更もオンデマンドで実施可能。 「資源プール化アーキテクチャー」では、CPU・メモリプールとディスクプールを高速インターコネクトのディスクエリアネットワークを介して接続することで、利用者の要望に応じた物理サーバをオンデマンドで構成できる。今回、資源プール化アーキテクチャーと、富士通のクラウド基盤ソフトウェアである「FUJITSU Software ServerView Resource Orchestrator」のリソースプール管理機能とを統合した物理IaaS基盤技術を開発し、試作実装した。 今回開発した技術を用いることで、48台のサーバと512台のHDD/SSDからなるハードウェアリソースプール上に物理IaaSシステムを構築し、OS配備を含めた利用者への物理サーバ貸出を10分で完了できることが確認された。富士通研究所では、社内トライアルを7月より開始。機能や性能を検証し、クラウドサービスの高度化に向けたさらなる研究開発を進める計画だ。
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