2012年10月27日に全国公開した神山健治監督の『009 RE:CYBORG』は、石ノ森章太郎さんの名作SFマンガ『サイボーグ009』を新たなかたちで甦らせる話題作だった。また、セルタッチのフルCG、本格的な3D(立体視)の導入と最先端の映像に挑戦する野心的プロジェクトでもある。そのエッセンスをまとめ上げ、さらにディープに喰い込む映像ソフトが発売となる。豪華版Blu-ray BOX、通常版Blu-ray、通常版DVDの3アイテム5月22日にリリースとなる。この発売を記念して、5月21日、新宿バルト9では、“『009 RE:CYBORG』Blu-ray&DVD発売直前上映&トークイベント”が開催された。いま一度アニメ映像制作のターニングポイントとなる本作を大スクリーンで鑑賞しようというものだ。同時にアニメ製作にとっては節目である映像ソフト発売に合せて、監督がファンにあらためてお礼を述べる場でもあったようだ。実際にそんな監督に応えるかのように、当日の新宿バルト9 スクリーン5は満員となった。しかも、今回のトークの司会である藤津亮太さんが会場に問いかけると、8割以上が本作の劇場での鑑賞が3回以上。まさに、筋金入りのファンが結集したかたちだ。そんななか登壇した監督は、『009 RE:CYBORG』にリピーターが多いことについて、立体視であること、劇場以外で経験しにくいからではないかと話した。また、トークは最近訪れたイギリスでのプレミア上映、韓国公開での経験などを披露した。これまでの『攻殻機動隊 S.A.C』や『東のエデン』は、海外どの国の観客の反応はよく似ていたが、『009 RE:CYBORG』は国ごとに異なっているという。イギリスはクール、韓国は熱烈な感じという監督の感想も楽しかった。トークのあとは観客からの質問に答えるティーチイン、さらに22日発売の豪華版Blu-ray BOXやサイン入りポスターがあたるジャンケンによるプレゼント大会と企画満載のイベントとなった。『009 RE:CYBORG』は、製作発表の当初よりファンコミュニケーションを重視しながら制作してきた作品だ。そうした気持ちは最後まで貫かれていた。そして、これが作品や神山健治監督がファンから深く愛される理由に違いない。5月25日(土)からは同じ新宿バルト9で1週間の限定で、『009 RE:CYBORG』3D立体視版のリバイバル上映が始まる。今後は、大スクリーンで3D立体視版を鑑賞出来る機会は大幅に減りそうだ。DVDやBDと併せて、もう一度劇場に足を運ぶのもいいかもしれない。『009 RE:CYBORG』http://009.ph9.jp/ 『009 RE:CYBORG』 豪華版 Blu-ray BOX 10290円(税込)『009 RE:CYBORG』 通常版 Blu-ray 6090円(税込)『009 RE:CYBORG』 通常版 DVD 5040円(税込)売元/販売元: バップ