マカフィー株式会社は4月11日、「McAfee脅威レポート:2012年第4四半期」を発表した。これによると、第4四半期には「PCに保存されている最も価値ある知的財産は、ほとんどのケースでユーザ認証情報」であるとの認識から、ユニークなパスワード盗用型トロイの木馬のグループが72%増加した。また、マルウェアの主な配信方法として、ボットネットに代わり不審なURLが勢いを増し続けている。同四半期、不審なURLの数は新しく70%増加した。不審なURLは1カ月平均で460万件新たに検出されており、これは過去2四半期の1カ月平均である270万件のほぼ倍に相当する。これらURLの95%には、コンピュータへの不正侵入を目的に設計されたマルウェア、エクスプロイトまたはコードが存在していることが確認されている。同四半期、マスターブートレコード(MBR)に関連したマルウェア数が27%増加し、四半期ベースで過去最高を記録した。このような脅威は標準的なウイルス対策ソリューションでは検知できない。いったん組み込まれてしまうとユーザ情報を詐取するだけでなく、悪意ある他のソフトウェアをダウンロードしたり、感染したPCを利用して他のPCやネットワークに攻撃を仕掛けたりする。モバイルマルウェアでは、2012年に発見したモバイルマルウェアのサンプル数は、2011年に比べて44倍に急増した。つまり、全モバイルマルウェアサンプルの95%が2012年の1年間のうちに出現したことになる。サイバー犯罪者は現在、モバイル向けAndroidプラットフォームへの攻撃に注力しており、第4四半期単独でAndroidをターゲットとしたマルウェアの新サンプル数は85%増加している。