「FASHION HEADLINE」では、2013年春夏東京コレクション評をジャーナリストやバイヤーの方々からお聞きしました。第9回目は伊勢丹バイヤーの中川一さんです。回答者:中川一(バイヤー)Q1.よかったブランドとその理由A:・ジェニーファックス(Jenny Fax)・リトゥンアフターワーズ(writtenafterwards)・ファセッタズム(FACETASM)・ビューティフルピープル(beautiful people)Q2.今後期待できる注目ブランドとその理由無回答Q3.ほしいアイテム、オーダーしたもの無回答Q4.今季のコレクション全体の感想無回答Q5.東コレについて思うことA:パリコレに定期的に出張するので、どうしても比較してしまいますが、決定的な違いはメゾンがあるかないかだと思います。世界中の優秀なデザイナーがパリのメゾンでのクリエーティブディレクターを目指し、そのヒエラルキーが存在するパリと東京では、デザイナーの環境も大きく異なるのではないでしょうか。しかし、これは決してネガティブなことではなく、東京には東京のアイデンティティーがしっかりと存在するとも感じます。それは、欧米にはある程度存在する階級社会がほとんど存在しない中で、醸成されていくストリート発信の文化やファッションです。世界の中では圧倒的に広く、人口も多い東京では様々なストリートカルチャーが生まれてきていると思います。東コレもパリやニューヨークのファッションショーに近付け追い越せではなく、東京らしいストリートカルチャーとファッションにスポットをあてると、海外のバイヤーからも見過ごせない存在になるのではないでしょうか。