10月27日(土)に映画『009 RE:CYBORG』が全国ロードショーを迎える。本作は石ノ森章太郎の原作『サイボーグ009』に、Production I.Gと神山健治監督が挑んだ3DCG作品だ。公開を直前に控え、10月19日(金)には六本木ヒルズと新宿にて特別上映イベントを開催した。スタッフ・キャスト陣も登壇したイベントだ。まずTOHOシネマズ六本木ヒルズにて009・島村ジョーの声を演じた宮野真守さん、003・フランソワーズ・アルヌールの声を演じた斎藤千和さん、神山健治監督の3人が舞台挨拶を行った。『009 RE:CYBORG』はキャスト全員をオーディションで決定した作品だ。神山監督はメインキャラクターに2人を起用した理由について声の相性の良さを挙げた。ゼロゼロサイボーグのキャスト9人が初めて揃った際には、全員が演じるキャラクターにそっくりで驚いたと語り、場内は笑いに包まれた。続いて新宿バルト9では3人に加え、サンジゲン代表の松浦裕暁さんら多数のスタッフ陣を交えて、生メイキング・生アテレコを開催した。本作は手描きアニメーションの質感を保った3DCGで制作されている。その制作過程について、クリエイターたちが解説や実演をするトークショーが行われた。コンテ・モデリングなどの制作工程や手を加えるごとに変化していくシーンが映し出されると、観客からは感嘆の声が上がった。同時進行で美術監督の竹田悠介さんが様々な背景を描く様子も披露された。その後、宮野真守さんと斎藤千和さんが映像に声をあてる「生アテレコ」が始まった。挑んだ場面は、島村ジョーが記憶を取り戻しフランソワーズと再会する情緒的なシーンだ。観客の拍手と歓声に照れながらも、監督の指示を受けてのリハーサルも行い、本番と同じ緊張感でやり遂げた。普段は観ることのできない「生アテレコ」に、会場の観客は大いに盛り上がりを見せていた。[高橋克則]『009 RE:CYBORG』10月27日(土)新宿バルト9ほかにて全国ロードショーhttp://www.ph9.jp/ [登壇者コメント]斎藤千和さん「声優とはスタッフさんの仕事の積み上げたものの上に成り立つ仕事です。そこに作品を観てくださる方がいて仕事は完成します。ぜひ、ご覧いただけたらうれしいです。」宮野真守さん「構想3年、たくさんのスタッフで作られたアニメーションに2日だけですが参加し、スタジオで作品の意味をみんなで議論しながらアフレコを進めました。それぞれの中にある正義と悪意を見つめなおす機会になれば。」神山健治監督:「3年に及ぶ製作で生命を吹き込んだ作品です。観ていただくことがスタッフの喜びであり、今日、こうしてたくさんの方が集まってくれたことが誇りです。」