宇宙開発技術社=スペースXの「ドラゴン」宇宙船は、アメリカ中部夏時間11日8時03分(日本時間22時03分)に国際宇宙ステーション=ISSとドッキングした。民間宇宙飛行会社とNASAとの商用補給サービス=CRS契約による、初めての飛行だ。 NASAのチャールズ・ボルデン管理官は「新しい宇宙開発時代の始まりだ。低空宇宙軌道上までのミッションのコスト削減が期待出来るので、深宇宙、たとえば再び月、そして小惑星やさらには火星の調査にリソースを集中できる」と語る。 ISSでは5時56分、JAXAのアキ星出(星出彰彦)宇宙飛行士とNASAのサニータ・ウィリアムズ宇宙飛行士がロボットアームをつかってドラゴンの船体を確保した。打ち上げから2日10時間21分の飛行だった。このときISSはバハ・カリフォルニアの西の太平洋上空、250マイル=400キロメートル上空にいた。 船体の確保に続いてISSとドッキング、11日午後にハッチが開けられ、物資の移動が始まった。ドラゴンは18日後にISSから分離され、さらにその後、南カリフォルニア沖の太平洋上に着水する予定だ。 ドラゴンは400キログラムの物資を衛星軌道のステーションに輸送できる。内訳は118キログラムがクルー用物資、177キログラムが学術調査用物資、102キログラムがハードウェア、残り数キログラムがその他の補給物資となっている。 また地球帰還時にドラゴンは759キログラムの物資を宇宙から回収する。内訳は74キログラムがクルーの機材、393キログラムが学術調査用物資、235キログラムがハードウェア、およびその他のハードウェアとなっている。ドッキングの様子ハッチを開ける様子