「CEATEC JAPAN 2012」開幕3日目、NTTドコモの「はなして翻訳 」が米国メディアパネル・イノベーションアワードのソフトウェア部門グランプリを受賞した。「はなして翻訳」は、ケータイやスマートフォンで話した会話が、電話網を通じて同社のクラウド上の翻訳エンジンで認識・翻訳され、相手側の言語として読み上げられてリアルタイムに伝わるユニークなサービスだ。英語・中国語・韓国語の通話ほか、10ヵ国語の対面利用が可能だ。
CEATEC JAPAN 2012では、コンシューマエレクトロニクスが対象という展示会特性上、ユーザーに比較的身近な要素技術の展示が主体であったが、ここで展示された技術は本当に一部に過ぎない。NTTドコモでは、横須賀にあるYRPの研究所にて常に近未来の技術を研究している。すでに昨年出展されたものを例に挙げても、遠隔の相手に手元で物体を触っている感覚を伝える「触力覚メディア」、携帯電話をかざした方向の店舗や友人を検索できる「直感検索・ナビ」など新しいUIの実演は、ほかでは見ることができなかったものだ。今年も、目の動きや握り方による端末操作など、一歩先を行く技術に注目が集まった。今回の受賞とサービスインは、それらの成果が着実にサービスに反映されていることを実感させるものだ。