ここで武居輝好氏はM2Mソリューションとして事例をいくつか紹介する。自動車関連の事例としては、 ・スマートフォン内蔵のカメラやGPS、加速度センサーを活用して運転傾向を診断する三井住友海上の「スマ保」 ・米国でSprintのセルラーネットワークとWalsh Visionが提供するASPプラットフォーム、そしてAxedaのM2Mクラウドを組み合わせて提供する「Pay As You Drive型」(実際の走行距離に応じて保険料が決まる)の自動車保険「FleetVantage」 ・GMが提供するテレマティクス「OnStar」が公開したAPIを利用してサードパーティベンダーが構築した「RelayRides」というカーシェアサービス
田中氏は「ビッグデータから得られた分析結果をどのようにビジネスに結びつけていくか、という視点で考えれば「分析→仮説→実行→検証」というサイクルをいかに短縮して、勝ちパターン(Next Best Offer/Action)を編み出していくか、が重要だ」と述べ、その有望な手法として、ダイナミック・ケース・マネジメント(DCM)が注目されているという。
こうした説明だけでは非常に概念的なので、田中氏が紹介した一例を挙げよう。たとえば、マーケティング分析のために広告のコンバージョンを評価する際、画像や説明文、商品/サービスなど複数パターンを用意し、それらをランダムに入れ替えて表示・送信して顧客の反応を探る。つまりいわゆるA/Bテストをおこない、分析と実装を繰り返して最大の効果を目指すというものだ。ここではUIはWYSIWYG(What You See Is What You Get)で記述され、画面制御や入力チェックはビジネスルールとして記述する。