Mozilla Japanは14日、WebブラウザFirefoxの最新版「Firefox 11」を公開した。 Firefox Syncのユーザーデータ同期機能が強化され、「アドオンの同期」に対応した。これにより、複数のブラウジング環境でも、揃えやすくなっている。 またGoogle Chromeからブックマークや表示履歴などをインポートできるようになった。Webアプリケーションキャッシュファイルの消去に対応したほか、JavaScriptによるメモリ使用量も大きく削減され、メモリ環境も改善されたとのこと。 開発者向けには、ページ要素の視覚化やスタイルシート(CSS)のリアルタイム編集が可能な新しい開発ツールが組み込まれた。3D DOMビューア「Tilt」は、WebGLを活用したまったく新しいWebページ視覚化ツールで、「ページインスペクタ」に3Dビューとして組み込まれている。ページの構造を平面ではなく立体的に表現し、ソースコードと実際のレイアウトの関係を即座に把握することができるとのこと。ページインスペクタを開いて「3D」を選択し、要素をマウスオーバーすれば、該当箇所の詳しい情報を確認できる。もうひとつの新しい開発ツールは「スタイルエディタ」で、CSSをテキストエディタのように編集すると、その変更がブラウザ上のページへ即座に反映される。編集が終わったら、そのスタイルシートをパソコンに保存することも可能。 そのほかWeb技術面では、SPDYプロトコルの実装、WebSocketプロトコルの更新、outerHTML属性に対応、XMLHttpRequestのHTML Parsingに対応するなど、多くの新機能がサポートされている。 なお、Android版Firefoxについては、Firefox 13に向けて抜本的な設計の見直しを行う開発を続けており、今回はセキュリティ安定性の向上のみを行ったFirefox 10.0.3が公開された。