メルセデス・ベンツ日本が27日に開催した「スマートEVサミット2011」では、電気自動車の未来についての議論のなかで、同社の「EVのとらえかた」も話題にあげられた。「ダイムラーでは『持続可能なモビリティ』というキーワードがある。これを具現化するためには、パワートレーンなどの電気化は避けて通れない。最終的、超長期的にはクルマは電気自動車が主流となっていくことは明らかだ」と同社は前置きしながらも、EVの近未来的な位置づけについてこう続けた。「長距離・都市間・市街地とシーンを3つに分けると、長距離または都市間の移動はエンジン(内燃機関)、都市間と市街地はハイブリッド、街中は電気という位置づけになり、いずれその3つのシーン(のすべて)を燃料電池車が担うというイメージを我々は描いている」同サミットではEV普及の課題も浮き彫りとなった。「日産『リーフ』や三菱『i-MiEV』が使えるインフラがスマート『フォーツーed』で使えないとか、さらには直流・交流、電圧の問題など、世界標準が整えられていない現状も確か」(同社)実際に日常的に使用してみたユーザの声に耳を傾けた同社。「貴重な情報が集められた。いよいよ来年、フォーツーedが日本に導入されると思うが、こうした声をできるだけ多く反映させ、次のステップへとつなげていきたい」と語った。