前回までフリーダムな香港の状況をお届けした後遺症か、帰国後も「そういうモノ」がやけに恋しい……なワケで今回は、似た感じを求めて東京・秋葉原へ突入することにした。 ターゲットは、海外のスマートフォンや周辺機器を扱うショップ「三月兎」さん。アポイントの電話からいきなり、「なんでまたウチに?」的ムードが漂う。そりゃそうよね。そこで前回までの流れを説明してみた。「……というわけです」「あー、香港の先達広場ね! 了解です」 先達広場、恐ろしい子……同好の士に一発で理解されるその威力たるやスゴイ。話がまとまったので足取りも軽く二号店へ駆け込むと、ちょっとコワモテの店長がじろりとこちらを見た。「ごめんくださいませ。取材のお約束を……」「……話は聞いてますが、時間は聞いてませんねぇ」 痛恨の伝言ミス。生まれたての小鹿のように震えていると、なぜか「まあどうぞ」という展開になった。いいのか。胸をなでおろしつつ早速店内の物色スタート。 一番目立つ場所には、iPhone用を中心としたカバー型外部バッテリ。「電池が切れたスマートフォンはただの重い鉄のカタマリ」という事実は、震災後の徒歩帰宅により一般常識となっている。 次に目立つのは、「スマホやタブレットとBluetooth接続する外部キーボード」。個人的に立ち位置がわからない周辺機器のひとつだが、小型サイズモデルなどを見ているうちにだんだんかわいくなってくる。どうやら洗脳されているようだ。 ……と思ったが、ASUSから出た「スマホをはめ込んだらPCのように使える通常サイズのキーボード」こと日本未発売の「Eee Keyboard PC」を見た瞬間、朝まで生テレビっぽく「ちょっと待って」と声に出してしまった。何だろう、この感じ……それならネットブックを買えばいいんじゃないかな、うん。 気分転換にスマホ界の新アイドルこと「ドロイドさん」をチェック。親しみやすい外見のせいか、いろんなポースや格好をさせられたアイコンがAndroidマーケットにもあふれている。ここでもスピーカーやストラップ、ぬいぐるみなど、緑色の幼児体型と無表情をフルにいかしたアイテムがすらり。 すると、新たに入店してきた夏休み感100%の小学生とお父さんが、コワモテ店長にドロイドさんグッズの在庫を聞いてきた。うわあ、大人気。結局お目当てのモノはなく、ドロイドさんミニストラップを購入。いつの間にか小学生まで囲い込んでいるとは、なんて抜け目ない奴だろう。 ……と、ここまでは優等生なモノを中心に見ていたが、控えめな商品説明ポップがふと視界に入ってきた。「The SIMカッター プロ仕様」 ああこれだ、このニオイだ。でもなんかおかしい。確かにこのニオイで合ってるんだけど、何かがビミョーに違う……この違和感の理由を探すべく、さらに店内を物色し始めた。<Vol.4 後編へ続く>
処理性能、AI機能も進化!「Google Pixel 9」「Google Pixel 9 Pro XL」 2024年8月23日 Google Pixel 9とPixel 9 Pro XLが登場。AI機能や処理性能が向…