三菱自動車工業の益子修社長は6日の改良型『i-MiEV』の発表記者会見で、EV(電気自動車)から交流100Vの電源が取れる給電装置を今年度中に市販化する計画を明らかにした。同装置はi-MiEVの急速充電口から直流330Vの電気を取り出し、インバーターで交流100Vに変換する装置。同日公開した試作機では3口のコンセントを付け、合計1500Wが使用できるようにした。益子社長は「東日本大震災の被災地にi-MiEVを貸し出したところ、非常用に電源が取り出せる機能の要望が相次いだ」と、開発に至った経緯を紹介した。ただ、益子社長は市販化には「価格や重量など、まだ改善すべきことが多くある」と指摘し、今後改良を重ねる方針を示した。同社関係者によると、「価格はまだ言及できる段階にないが、現状では数十万円程度」としている。