体験者は専用ジャケットを着用し、マネキン型デバイスを抱擁することで「自分自身を抱きしめる」ことができる。仕組みとしては、マネキン型デバイスの表面についている圧力センサーを通じて、抱きしめた際の圧力が専用ジャケットにフィードバックされるようだ。また専用ジャケットには振動装置が組み込まれており、なでた位置と同位置のセンサーが振動することで、なでられる感覚も再現する。
電気通信大学 大学院情報メディアシステム専攻 高橋宣祐氏は、「抱擁は相手が他人であると不快だが、恋人だったら満足感を得られる。相手との関係によって抱擁の効果が変わるため、自分自身と抱擁した場合にどのような感情が起こるのか興味があった」と述べている。セラピーとしての応用のほか、よりリアルなさわり心地を再現することで、自分自身でのマッサージにも利用することができるのではとしている。