トヨタ自動車の豊田章男社長は、マイクロソフトとのクラウドによる次世代車載システムの構築で合意したことについて「トヨタはクルマと家と情報をつなぐスマートコミュニティサービスをクルマの新しい付加価値と位置付け、トヨタスマートセンターのグローバル展開を推進していく」と述べた。トヨタは、スマートグリッドへの取り組みの一環として、人と車と住宅を結ぶことでエネルギー消費を統合的にコントロールするシステム「トヨタスマートセンター」の実証実験を日本で実施している。トヨタはこのトヨタスマートセンターの実用化に向けて、マイクロソフトて提携で実現する新しいグローバルクラウドプラットフォームを活用、これをグローバル展開していく方針だ。トヨタとマイクロソフトはマイクロソフトのクラウドプラットフォーム「ウィンドウズ・アズール」をベースに、トヨタの次世代テレマティクス向けグローバルクラウドプラットフォームを構築することで基本合意した。トヨタが2012年に市販を予定している電気自動車(EV)やプラグインハイブリッド(PHV)のテレマティクスサービスにアズールを採用する。2015年をメドに実用化する。マイクロソフトのスティーブ・バルマー最高経営責任者は「今回の戦略的提携は『お客様の車内でのコネクテッドエクスペリエンス』の実現に向けた、我々の自動車産業への継続的な投資だ。アズールが、トヨタが世界中の自動車にテレマティクスサービスを提供するために必要な大規模なプラットフォームを構築することで、クラウドのさらなる可能性を実証する」としている。