情報処理推進機構(IPA)は9日、昨年12月に公表された「Internet Explorer」の脆弱性に関して、日本マイクロソフト(以下MS)からの正式な修正プログラムを適用するよう声明を発表した。Windows XP以降の全てのIE(Internet Explorer 6/7/8)が対象となる。
確認されている脆弱性は「CSSメモリ破損の脆弱性」(CVE-2010-3971)、「初期化されていないメモリ破損の脆弱性」(CVE-2011-0035)、「初期化されていないメモリ破損の脆弱性」(CVE-2011-0036)、「Internet Explorer の安全でないライブラリのロードの脆弱性」(CVE-2011-0038)の4つ。MSからのセキュリティ更新プログラムは、Windowsクライアント上のIEについて深刻度を「緊急」、Windowsサーバー上のIEの深刻度を「警告」と評価している。
このうち「CSSメモリ破損の脆弱性」に関しては、ゼロディ攻撃が既に確認されているという。この脆弱性はInternet Explorer 6/7/8のCSS(Cascading Style Sheets)処理に存在。脆弱性を修正していないIEで、この脆弱性を悪用した攻撃コードを埋め込んだウェブサイトにアクセス、またはそのHTMLメールを開いた場合、攻撃者がローカルユーザーと同じ権限を取得する可能性がある。そのためシステムでアカウントのユーザー権限を低く設定している場合は、管理者ユーザー権限で実行しているユーザーよりも、被る影響が少なくなる可能性がある。