マカフィーは24日、「WinRAR」「WinZip」あるいは「Messenger Plus! Live」といった、無料利用・試用ができるソフトをインストールする際に、代金を支払わせようとするオンライン詐欺事例を紹介し、注意喚起を行った。 同社では「珍しいケース」として、圧縮ツール「WinRar」用のインストーラと見せかけた“インストーラ詐欺”を採り上げ、この事例を解説している。この独自インストーラを実行すると、使用許諾書などが表示されるが、「ユーザーの携帯電話から送信するSMSメッセージの料金は、1通当たり2ポンドです。特に注意書きがない場合、ソフトウェアをダウンロードするまでにSMSメッセージが4通必要になります」「この使用許諾契約書に記載されている使用条件をよく読み、同意いただける場合は、ダウンロードサービスをご利用下さい。ダウンロードサービスを使用すると、使用条件すべてに同意したものとみなされます」となっており、このインストーラを作った会社にお金を支払うこととなってしまう。 だが実際にはWinRARはシェアウェアであり、試用にあたって料金は必要ない。また代価を支払うのは、当然WinRARの販売元であるべきで、このインストーラを作った会社ではない。なお、送信料金に関する文章は背景とよく似た色で書かれているため、非常に読みにくい作りとなっているという。同社では実際に、指定された番号にSMSメッセージを送ってみたところ、さらに高額な設定の通知がなされたと報告している。 なおこの事例の発端となったWebサイトでは、「当Webサイトは、いかなるメンバーのプログラムとも関係ありません。このプログラムは、知的財産のルールに則って使用して下さい。このプログラムは、公式Webサイトから無料で入手できます」とあり、公式サイトから無償ダウンロードできると認めていることが判明している。さらに同社が調査した結果、同じ会社の登録しているWebサイトが他にも複数存在しており「Messenger Plus! Live」「WinZip」「WinAce」「7Zip」など用のインストーラが発見されたという。