キヤノンは、フラットベッドスキャナ「CanoScan」シリーズの新製品として、9,600dpi の新CCDセンサーを搭載し、フィルムスキャンにも対応する「CanoScan 9000F」を発表。7月8日から発売する。価格はオープンで、予想実売価格は26,000円前後。 同製品は、フラットベッドタイプのA4スキャナ。2007年8月発売の従来品「CanoScan 8800F」の4,800dpiよりも解像度の高い9,600dpiの新CCDセンサーを搭載。フィルムスキャン時に9,600dpiの高解像度でのスキャンが可能で、4,800dpiに比べスキャン時の階調性が保持され、白とびすることなく自然な輝度の分布を示すという。 レンズには新規設計の非球面STレンズを採用。ピント性能を均一化し、全読み取り領域でシャープな画像に読み取るほか、温度変化によるピント移動量を低減し、フィルムの連続スキャンや大量スキャンの際にピントのズレを抑える。また、新FAUバックライトモジュールのより従来品と比べ光量を約2倍に増加。フィルムスキャンのスピードを向上した。 そのほかの特長として、従来品と同様に「FARE(フェアー) LEVEL 3」を搭載。フィルム上のごみや傷を検出して除去する「ごみ傷除去」、逆光で撮影されたフィルムを補正する「逆光補正」、色あせてしまったフィルムや色かぶりしたフィルムの色彩を復元する「褪色補正」、高感度フィルムになるほど目立ちやすい粒状感を低減して画像をなめらかにする「粒状感低減」など、多彩なフィルム画像補正機能に対応する。 35mmフィルムのスリーブ用とマウント用のそれぞれに専用フィルムガイドを付属。スリーブで最大12コマ(6コマ×2列)、マウントで最大4コマのスキャンを一度に行なえる。また、ブローニー専用フィルムガイドも備えており、6×4.5/6×6/6×7/6×9/6×12のさまざまなサイズをセットできる(ブローニーはマウントフィルムには非対応)。 読み込み方式は読み取りヘッド移動による原稿固定読み取り、イメージセンサーは12ラインカラーCCD、光源は白色LED、最大解像度は4,800dpiでフィルム読み取り時は9,600dpi、読み取り速度はカラー/グレー/モノクロのいずれも4,800dpiで12.1m秒/line、300dpiで1.2m秒/line。フィルムは1.5~48.4m秒/line。 本体サイズは幅270×高さ111×奥行き480mm、重さは約4.6kg。付属品はUSBケーブル(1.5m)/フィルムガイド(35mmスリーブ用/35mmマウント用/ブローニースリーブ用)など。