NECのブースでは、SDI映像のデータをHDTVの映像信号に変換するトランスコーダとひかりTV対応のHDD内蔵型STB(セットトップボックス)が展示されていた。 トランスコーダは、独自の「1枚超解像技術」によって拡大処理にも耐えるアップコンバートが可能なものだ。DVカメラ、SDカメラの映像や、保存映像などをHDTV映像としてデータの変換を行ってくれるのだが、このとき、従来方式のようにコマごとの差分でデータを補正するのではなく、画面1枚ごとに濃淡やエッジの処理を行う。そのため、画像を拡大してもきれいな映像にアップコンバートできるという。 ケーブルテレビやIPTVなどのSTBは、一般的にはハードディスクやDVD-Rなどの録画機能はついていない。外付けでハードディスクレコーダーやDVD-Rなどの機器を接続する必要がある。同社では、ひかりTVに対応するSTB「Picture Mate 700」の会員ユーザー向けに、USB外付けHDDを使った録画機能の提供を開始したばかり。今回NECのブースで展示されていたのは、ひかりTVに対応したSTBに500Gバイトのハードディスクを内蔵したものだった。 NECではひかりTV用に製品化を検討しているが、参考出品として発売などは現時点では未定としている。IPTVフォーラムの仕様にも準拠しているので、その他のプロバイダのサービスなどにも対応できるような形でも製品化を期待したいところだ。