NECは8日、ITプラットフォーム製品の開発指針および製品強化計画を策定し、「REAL IT PLATFORM Generation2(リアル・アイティ・プラットフォーム・ジェネレーション・ツー)」として発表した。
NECは、2006年7月にITプラットフォームビジョン「REAL IT PLATFORM」を発表し、「柔軟」「安心」「快適」なIT基盤を実現する製品群を提供してきた。NECが今回発表した「REAL IT PLATFORM Generation2」は、従来ビジョンをさらに進化させ、今後、クラウド・コンピューティングによって変化する企業のビジネスニーズに的確に対応することを目的として策定したとのこと。クラウド・コンピューティングを支える次世代IT基盤の実現に向けたものとなるという。今後NECは、新ビジョンに基づいて策定した3年間の製品強化計画に沿って、新製品を順次、提供していく。主なターゲットとしては、クラウド・コンピューティング時代に向けて、データセンター構築を検討している企業や官公庁、データセンター事業者などを想定しているとのこと。
「REAL IT PLATFORM Generation2」で強化される具体的な領域は、「高効率インフラストラクチャ」「サービス実行基盤」「システムサービス管理」の3点。「高効率インフラストラクチャ」では、電力効率、利用効率、設置効率の高いサーバ、ストレージ、ネットワーク、およびデータセンター全体の省電力を実現するファシリティから構成され 堅牢かつ安心なIT基盤を提供する。「サービス実行基盤」では、既存のアプリケーションのクラウド環境へ移行、新規のサービスの構築、および安心で安全なサービスの提供を迅速に行う。「システムサービス管理」では、クラウド指向サービスの実行状況とそれを支える高効率インフラストラクチャーの可視化および制御を行い、安定したサービスを実現する。
NECは3月に、自社内のみならず国内外の主要関係会社もカバーするクラウド指向の新基幹システムの構築を開始した。当システムには「REAL IT PLATFORM Generation2」に基づいた技術が採用され、堅牢なクラウド・コンピューティング環境を実現する。NECは、自社での実践で培うノウハウも活用して、クラウド・コンピューティングに最適なIT基盤を提供していくとのこと。
《冨岡晶》