米Adobe Systems Incorporated(アドビシステムズ)とHTCは現地時間24日、あらたな携帯端末「HTC Hero」がAdobe Flash Platformテクノロジーをサポートして出荷される初のAndroid搭載携帯端末になることを発表した。 Adobe Flash Platformは、各種のツール、フレームワーク、クライアント、サーバを統合し、どのようなOSやデバイスでも同じように動作するWebアプリケーションやコンテンツおよび動画を開発できる包括的なシステムとなる。「HTC Hero」は、HTCの新世代携帯端末の1つで、Adobe Flash Platformテクノロジーをサポートした初のAndroid搭載携帯端末だ。従来の携帯端末ではサポートされていなかったより幅広いWebコンテンツやアプリケーションに対応しており、Flashテクノロジーを活用したYouTube上の動画の閲覧などが可能となっている。画面をダブルタップするだけでフルスクリーンモードへの切り替えも可能。また、ActionScript 2.0によって実現したインタラクティブコンテンツ機能が搭載される。 さらにHTC Heroには、サイズの大きいMP3オーディオに対応した、Webサーバやローカルなファイルストレージからの、プログレッシブストリーミング機能も搭載される。SorensonおよびOn2 VP6コーデックにも対応することで、従来のWebコンテンツについてもさらに高品質なビデオの再生が可能とのこと。HTC HeroのAndroid OS上でFlash Platformが実現するユーザー体験のデモは「Adobe Developer Connection」サイトで動画が公開されている。 アドビ システムズ社プラットフォーム部門担当ゼネラルマネージャ兼バイスプレジデントであるデービッド ワドワーニは、「新しいHTC HeroはFlashを搭載した初めてのAndroid携帯端末であり、AndroidとFlash Platformにとって重要な節目となるものです。現在オンラインで提供されているビデオの80%近くにAdobe Flashテクノロジーが使用されているなか、ユーザーは移動中であっても表現力豊かなWebコンテンツへのアクセスを望んでいます。HTCとのコラボレーションにより、Flashによる表現力豊かなWebブラウズ体験の提供が可能となり、携帯端末に搭載したFlash Player 10による完全なWebブラウズを将来的に実現するための重要なステップとなります」とのコメントを寄せている。