「ISLANDシステム」(Integrated Spot Local Assistance & News Delivery System for tourist drivers)は、情報通信インフラの整備が十分でない観光地の地域特性を考慮し、無線基地局がネットワーク化されていなくても、車々間通信技術をベースに「ローカルTPO情報提供サービス」「口コミ情報提供サービス」「渋滞情報提供サービス」「外国人観光客向けコンシェルジュサービス」などを、観光ドライバーに提供可能とするものだ。実証実験は、沖縄県うるま市を実施地域とする実施期間3年間(2008年度〜2010年度)のプロジェクトで、特区事業は「ユビキタス観光立国」に類別されている。開発・実証システムは、観光情報を配信する「快適走行支援システム」とドライブ中の安全走行を支援する「安全運転支援サブシステム」から構成されている。
「快適走行支援システムは、ETC車載器に、DSRC(Dedicated Short Range Communications)車々間通信を利用した観光情報の配信機能を付加する。配信情報は路側に設置された路側中継機と車両に搭載された車載機の間で行われ、路側中継機のコンテンツが、車両で運ばれる情報によって最新情報に更新される。したがって、有線ネットワーク敷設に関わる多大な費用を必要とせず、DSRC車々間通信装置を有する路側中継機を設置するだけでシステムが構築できる。