同社がDr.Sumを最初にリリースしたのは2001年。当時は多次元高速集計レポーティングツールと呼んでいたが、2003年にはデータ集計エンジンとして「Dr.Sum EA V1〜2.5」を、2008年には基幹情報系DBエンジン「Dr.Sum EA Ver.3」をリリースした。ここで、更新系、SQLの強化、スピードの向上などを行った。2008年11月現在で、Dr.Sum EAデータ活用ソリューションの採用企業は2300社(3800本)になるという。
Dr.Sumは3つのカテゴリーの製品で構成されている。企業内のERPや会計、SFAなどデータを取り込むツールである「Dr.Sum EA Connect」、集計エンジンである「Dr.Sum EAエンジン」、活用するためのユーザーインターフェイスの「Dr.Sum EA Visualizer」と「Dr.Sum EA Datalizer」だ。さらに、「Dr.Sum EA Visualizer」はWeb集計レポート帳票の閲覧用インターフェイスである「Dr.Sum EA Datalizer for Web」、Excel2003以降に対応する「Dr.Sum EA Datalizer for Excel」が用意されている。今回の製品は「Dr.Sum EA Datalizer for Web」のオプション。
Dr.Sum事業部 事業部長の小島薫氏は、BIの現状を経営者や管理者、パワーユーザーなどの一部の人のためのツールとなっており、高価でパフォーマンスも悪く、運用が難しいと見る。より多くの人に使ってもらうためには、誰もが使えて簡単、しかも速いという要素に加えてIT投資とROIが適正でなければいけないと強調する。今回の製品は、Dr.Sum EAエンジンのデータをDatalizerを通じてチャート化するもので、どちらかというと現場の担当者向けの製品となる。小島氏は「チャートを通じていろんな種類のものを出せるというだけではない。まったく考え方が違う。従来のチャートは、例えばExcelのスプレッドシートのなかで分析した結果を可視化するためにチャートを作るというのが目的。スナップショットや分析結果を作るというのが従来のチャートだった。今回はここを大きく変え、チャートをメインにして分析を行っている」と話した。
同社の開発子会社であるフォー・クルーの田中潤氏はデモを行いながら、ダイナミックなデータ制御、見やすさ使い安さ、そしてチャート表現による「気づきの創造」について解説した。
●チャートから気づきを与える
●ダイナミックなドリルダウンがグラフ上で可能