今回、同社がVisualforceを使った目的は業務オペレーションのスピードアップだ。会員情報の入力などをいかに効率よく進めていくかが重要だが、Visualforceのウィザード機能がこれを助けている。下のビデオでは、新しい会員情報の登録からはじまり、シート数やその位置など顧客の要望に対して即座に対応するためのインタラクティブなインターフェースを確認することができる。
同社のサービスはSaaSと社内システムの連携基盤を提供する「SaaSWare DataLoader」なども知られているが、業種別のサービス提供を強化している点も見逃せない。前述のスポーツチームやスポーツクラブの例もそうだが、会場では多店舗展開の飲食店向けオンデマンドCRMサービスである「Bistroforce」のデモも見ることができた。飲食店では店舗ごとのキャンペーンやイベント実施、効果の共有ができなかったり、優良顧客の情報が各担当にしか分からない、顧客の声の有効活用ができないなどの問題をかかえているところが少なくない。
こうしたところでは、CRMやSFAほど大袈裟なものは必要ないがAccessやExcelで管理しなければいけないケースも見受けられる。同社では、業種別にテンプレートを用意することで、コスト効果の高い機能を提供している。ウェブサービスの連携ということでは、Google MAPと顧客情報を出店地域の店舗と連携しさせることも可能だ。吉井氏は「飲食店でいえば店舗単位で購入すればいい。出店するたびに1アカウント買っていくということであればコスト対効果が見やすい」と話している。
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