富士通マイクロエレクトロニクスは16日、モバイル端末向けモバイルWiMAX小型モジュールに最適化したチップセットを開発した。サンプル価格はセットで8,000円。8月よりサンプル出荷を開始する。 同チップセットは、モバイルWiMAX通信に必要となるベースバンドLSI「MB86K22」、RF LSI「MB86K52」、および電源LSI「MB39C316」から構成されるもの。チップセットおよび必要部品を加えたWiMAXモジュール全体で12mm角のサイズを実現可能なのが特徴だ。また、65nm次世代CMOSプロセス技術を採用したMB86K22は、動作時の消費電力を同社従来製品と比較して36%削減したことにくわえ、富士通研究所と共同開発した使用していない回路ブロックの電力を遮断するパワーゲーティング技術「CoolAdjust-PG」を導入し、WiMAXモジュール全体でのスタンバイ電流を0.5mAまでに抑えられる。さらに、MB86K52は同社従来製品の2.5GHzのほか、欧州向け3.5GHz、カナダや東南アジアなどで使われている2.3GHzといったWiMAXフォーラムで定められたほぼすべての周波数帯をカバーしている。MB39C316では、リチウムイオン電池1セルのみでWiMAXモジュール全体の電圧制御が可能だ。 同社では、2010年度末までに85億円の販売目標を立てている。