【スピード速報】はhttp://speed.rbbtoday.com/の1週間分の計測データをもとに各種の統計データを速報でお伝えする。このサイトはIXに計測専用サーバを置き、月間計測数は40万を超え、統計データとしても十分な精度と信頼性を持っている。 今回はキャリア別の昼夜ダウンロード平均速度をお届けする。2008年6月3日〜9日の測定データを用いて、キャリア(回線業者)名が明示された測定データにおけるシェアトップ20のキャリアについて平均ダウンロード速度(ダウン速度)を昼(9時〜17時)と夜(18時〜翌8時)に分けて算出した。 なお、既報「昼も夜も安定して速いDTI、昼だけUSEN、夜だけASAHIネット」においてプロバイダ別の昼夜ランキングを掲載しており、今回はキャリア別のランキングになっている。しかし、CATV各社やUSENのようにキャリアとプロバイダが同一である場合は両方に含まれている。 図を見ての通り、夜間の速度トップは測定数シェア3位のKDDI(ひかりone)で60Mbps近い高速となった。シェア7位の中部テレコミュニケーション(コミュファ)が56.9Mbpsで2位に入り、KDDI系キャリアがトップ2を占めている。これに対して、昼間の速度トップは夜間では3位のケイ・オプティコムの54.8Mbpsであった。シェアでは5位のケイ・オプティコムは夜間と昼間の速度差が小さく、安定して高速であることがわかる。また、53.7Mbpsで昼間2位のUSENは夜間の速度が63%に落ちる。既報のとおり「昼だけUSEN」なことは変わっていないようだ。 そして、USEN以上に昼夜の速度差が大きいのがシェア12位のイッツ・コミュニケーションズだ。昼間は29.4MbpsとNTT西日本(27.9Mbps)を超える速度なのだが、夜間は10Mbpsに届かず3分の1の速度になってしまっている。この大差の原因は明らかではないが、他のキャリアと比較して極端な差異であり興味深い。 なお、シェア1位のNTT東日本と2位のNTT西日本では、夜間の速度において西日本が東日本を大きく上回った。これまでの【スピード速報】では東日本が優位に立つ結果が目立ったが、全国的な光ファイバの普及により東西の差が解消されつつあるのかもしれない。