F5ネットワークスは5日、広域ネットワーク最適化アプライアンスの「WANJet」が、F5のTMOSアーキテクチャに対応したことを発表した。最新バージョンであるWANJet 5.0ソフトウェア、およびTMOS対応版となるWANJetハードウェアプラットフォーム「WANJet 300」を同日より販売開始する。 WANJetはWANの高速化を行う製品で、WANを経由して使われるあらゆるアプリケーションに対して、あたかもLANで使っているかのようなパフォーマンスを提供するものだ。一方TMOS(Traffic Management Operation System)は、アプリケーション配信を最適化するために必要な機能を統合するために設計された、F5独自のトラフィック管理アーキテクチャ。WANJetとTMOSとの統合が実現したことで、WAN最適化およびアクセラレーション機能を実装し、より広範なアプリケーション・デリバリ・ネットワーキング(ADN)ソリューションのポートフォリオとの連携が図れるようになったとしている。統合がもたらすさらなるメリットとして、F5の集中ネットワークデバイス管理アプライアンスである「Enterprise Manager」を使用し、WANJetアプライアンスすべてを集中管理することもできるとのこと。 今回の新バージョンでは、Transparent Data Reduction(TDR)がRAMとハードディスクの両方でサポートされ150GB(最大300GB)までのハードディスク容量に対応する。またCIFSプロトコルの最適化が改良され、Microsoft Word、Excel、Accessアプリケーションでスループットが向上している。また「WANJet 300」は、WAN回線を最大10 Mbpsまで最適化し、RAMとディスクの両方を対象としてTDR-2キャッシングをサポートするとのこと。 ソフトウェアの新しいバージョンは、既存の導入済みWANJetを対象とするダウンロードにより入手可能。価格は790,000円〜(税別)。