ソフォスは1日、2007年10月のメールベース、およびWebベースのコンピューターウイルス報告数をまとめた「Webウイルストップ10」と「メールウイルストップ10」を発表した。 発表によると、2007年10月は新規に発生したトロイの木馬「PDFex」が猛威をふるい、10月26日から28日の間にはすべての悪質なメールのうち66%を占めた。なお、月間では13.6%で3位となっている。PDFexは、PDFファイルが添付されたスパムメッセージで、Windowsの最新パッチが適用されていないPCの脆弱性を攻撃するもの。なお、Adobeはすでにこの脆弱性に対するパッチを提供している。 2007年10月に配信された悪質添付ファイルを含むメールは、全メール1,000件中1件(0.1%)と9月の833件中1件(0.12%)より減少している。なお、2007年10月のトップ10メールウイルスは以下の通り。1. Troj/Pushdo 25.4%2. W32/Netsky 18.3%3. Troj/PDFex 13.6% 新規4. W32/Zafi 8.4%5. W32/Mytob 7.4%6. Mal/Iframe 6.5%7. Troj/Dloadr 4.0%8. W32/MyDoom 3.9%9. W32/Traxg 2.8%10. Mal/Dropper 2.3%その他 7.4% 2007年10月はMal/Iframeが68.7%と依然トップとなっている。2位のTroj/Unifは10月に新規出現したトロイの木馬で、感染すると正規のWebページにアクセスしたにもかかわらず世界中の攻撃サイトにリダイレクトされるというものだ。10月に検知された感染Webページは1日平均約5,200件で9月とほぼ変わらない数値となっている。なお、2007年10月のWebウイルストップ10は以下の通り。1. Mal/Iframe 68.7%2. Troj/Unif 15.9%3. Mal/ObfJS 5.4%4. Troj/Fujif 3.4%5. Troj/Decdec 0.7%6. Troj/Zlobar 0.7%7. Mal/Packer 0.6%8. Troj/Psyme 0.5%9. Troj/Rectoun 0.3%10. Troj/Spywad 0.3%その他 3.5% 2007年10月のWebウイルスホスティングサイトトップ10は以下の通り。10月もトップは中国で、感染サイトの半数以上を占めている。また、ロシアは9月から5%以上比率を上げて全体の5分の1を占めた一方、アメリカは半年前の半分となる15%以下となり、ロシアと順位が入れ替わっている。4位のウクライナと5位のオランダは人口やPC数の比率を考慮すると感染度合いが大きいと推測されるほか、オランダではMal/ObfJSの流行がチャートの順位アップにつながったと思われる。1. 中国 (香港を含む) 51.5%2. ロシア 20.9%3. アメリカ 14.3%4. ウクライナ 1.7%5. オランダ 1.2%6. カナダ 1.1%7. アルゼンチン 0.9%8. 韓国 0.8%9. ドイツ 0.7%10. シンガポール 0.6%その他 6.3%