ビーム計画設計は19日、地上デジタル放送とWiMAXを組み合わせた実験局申請を総務省に提出し、受理されたと発表した。予定どおり許可されれば、合計11社で11月から2007年3月まで、飛騨市神岡町山之村にて実験が実施される。 2003年12月から開始した地上デジタル放送は、12月末までに79%の世帯をカバーする予定だ。一方のブロードバンドサービスは、今のところ94%の世帯で利用できる。いずれも、人口密度の低い山間部や離島を中心に、サービスが受けられない状態であり、都市部との情報格差が拡大するという問題がある。 実験では、この2つについて回線とアンテナを共有することで、低コストに素早く過疎地のブロードバンド化と地上デジタル放送を提供する。具体的には、飛騨市が保有する光ファーバーに地上デジタル放送のアンテナとインターネットを接続。各地に設置されたアンテナが、地上デジタル放送の再送信局と、WiMAXのアクセスポイントとなる。■実験に参加する11社とその担当●ビーム計画設計 実験の主体。プロジェクトチームの事務局●アンリツ 地上デジタル放送の信号測定機器●NECマグナスコミュニケーションズ 地上デジタル放送の送信機器●ウェザーテック WiMAXを利用した気象観測システム●エフワン WiMAXを利用したアプリケーションシステム●岐阜放送 WiMAXを利用したデータ通信放送の構築を指導●トーエネック 実験場の基盤整備●日立製作所 八木アンテナと共同でギャップフィラーを開発●フジクラ WiMAX用機器●シンクレイヤ ギャップフィラー用機材●日本電気 地上デジタル放送の送信機材