管理者側では、スパム対策はメール環境のTCO(Total Cost of Ownership)課題を解決するという比重が大きくなるが、ツールを実導入する場合には、エンドユーザーへの使いやすさといった配慮も必要だ。メールセキュリティの観点からは、情報漏えい対策はもちろん、最近話題に上っているJ-SOX法への対応なども考える必要があるだろう。
最後に田上氏は、最小限の労力でシステムを柔軟に管理できるメッセージングセキュリティソリューション群について説明した。シマンテックでは、ネットワークバウンダリ層においてスパムメールをシェーピングする「SMS8160」、ゲートウェイ層でスパムメールをフィルタリングする「SMS8200」といったアプライアンスに加え、内部メール(グループウェア)の保護という観点から「SMS for MS Exchange」「SMS for Domino」などの製品も用意している。さらに内部統制の強化などで今後必要になるメールアーカイブ製品「Enterprise Vault(EV)」といったソリューションも提供している。このように、メールに関わるトータルなセキュリティソリューションによって組織を守る同社の製品を強くアピールした。
《井上猛雄》