マーケティングPR会社のビルコムは、会員同士が自分のお勧めの商品を紹介し合えるアフィリエイト機能付きSNS「ビルコレ」(β版)をスタートさせた。ユーザはSNS上でやり取りされる口コミを、互いに自分のショッピングの参考にすることができる。 知り合いの紹介がなくても、20歳以上なら誰でも会員になれる。登録料は無料。同社では初年度売上2,300万円、会員数21万人を目指している。 3月22日に行われた記者発表会では、同社代表取締役兼CEOの太田滋氏が壇上に立ち、「ネット上の口コミは匿名性が高いが、ビルコレは知り合い同士が情報交換するため情報の確度が高い。自分のこだわりを友人・知人とネット上で共有できるシステムだ」などと語った。 また特別ゲストとしてマルチアーティストの藤原ヒロシ、モデル・女優の土屋アンナが登場し、「こだわり」をテーマにトークショーも行われた。 同サービスには、会員が自分のお勧め商品として選択・表示できる商品があらかじめ登録されている。商品ジャンルは家電、AV、パソコンから、本や食品、ファッションなどと幅広い。現在の登録商品点数は100万点だが、4月中には約300万点に拡充する予定だ。 仕組みはまず、ユーザが他の会員を友達登録すると、その人のお勧め商品が自分のマイページ上に表示される。おすすめ商品はそれぞれ同社の提携ECサイトにリンクされており、気に入ればその場で購入することができる。 現在、同サービスの提携ECサイトは45サイト。3月中には57サイトになる予定だ。 また従来のアフィリエイトモデルと異なり、商品の紹介者だけでなく購入者にもアフィリエイトポイント(成功報酬)がつく。購入者と紹介者のポイントの比率は2対1で、3か月に1度のペースでポイントがキャッシュバックされる。 さらにビルコレでは同社独自のアフィリエイトシステムに加え、業務協力パートナーであるリンクシェア・ジャパンの「リンクシェア」も用意しており、提携ECサイトはいずれかのアフィリエイトシステムを利用できる。 さてネット上の口コミの「確からしさ」を高めるためには、工夫が必要だ。そこで同社ではいくつかの仕組みを取り入れている。 たとえば同サービスでは、自分と友人のプロフィールや買ったモノ、欲しいモノが照らし合わされ、相手との「相性度」がパーセンテージで表示される。つまり相性度が高い相手がすすめる商品ほど、自分も気に入る確率が高いわけだ。 また自分が勧めた商品をほかのユーザが買うと、その数量に応じて他ユーザへの影響度が「ビルランク」として5段階表示される。これも商品選びの目安になる。 加えて友達登録についても、一定の条件をクリアしなければできない仕組みになっているのもミソだ。 同サービスでは、「友達が共通していること」、「相性度が31%以上であること」、「相手に足跡コメントを送り、その相手が自分のページにアクセスする」という3つの条件のうち、どれかを満たしていなければ友達申し込みができない。これもコミュニケーションの親密度と確からしさを高める工夫といえるだろう。 このほか日記やプロフィール登録、コミュニティ、メールなど、SNSの基本機能もひととおり備えている。