モナコに本拠を置くスポーツカーのスペシャリスト、ベンチュリは11日、世界で初めての量産スポーツカー『フェティッシュ』に、WiMAX(ワイマックス)無線通信規格を利用した制御システムを採用したと発表した。 現在、通信分野で注目を集めるWiMAX規格は、その特徴として、ブロードバンド・インターネット接続のための無線LANを基地局から半径50km、大都市ひとつぶんにまで拡大できることがある。つまり公衆無線LANスポットに都市まるごとひとつが含まれるのだ。 ベンチュリのCEO、ジルド・パランカ・パストールは「電気自動車の課題は、経済的な視点からいってパワーソースだ。電力コントロールやエネルギー分配を最適化しなければならない」と語る。 ベンチュリがインテルの技術強力でアルバリオンのプレWiMAX無線通信機をクルマに搭載、情報通信システムを構築した理由はそこにある。モーターの温度、電池の充電などをインターネット経由で遠隔操作できるのである。 フェティッシュの動力性能は0-100km/h加速が4.5秒、最高速度は170km/h、リチウムイオン電池を搭載し航続400km。モナコ、アメリカ西海岸、日本でのみ販売されており、モナコでの標準価格は45万ユーロ=6200万円。 なおベンチュリ「Venturi Automobiles」は日本語媒体では「ベンチュリ」と表記されることが多いが、公式サイトの日本語表記は「ベンチュリー」となっている。《高木啓》