ソフォスは2日、2005年4月におけるコンピュータウイルスの報告数をまとめた「トップ10ウイルス」を発表した。今月のランキングでは、2004年末に出現した「Zafi-D」が約半数を占め5か月連続の1位となっているほか、4月に新たに出現したウイルスの中から「Mytob-Z」が唯一チャートに食い込み7位に入っているのが特徴となっている。 今月度のランキングでも「古い」ウイルスの勢力が未だに衰えておらず、これは、「ウイルス対策が適切に行われていない数多くのコンピュータが引き続きそれを行っていないためだ」(ソフォス)だとしている。 また、約半数を占めているZafiウイルスファミリーがこれほど蔓延している理由として、複数言語を扱う能力を持っており世界中のユーザーの不用心さにつけこんでいるからだと想定。ユーザーは言語を問わず勝手に送りつけられるメールは信用せず、ウイルス対策を常にアップデートして、このウイルスファミリーに備えることが不可欠だとしている。 さらに、新ウィルス「Mytob-Z」のランキング内での割合は小さいが、既存ウイルスが大勢を占めるチャートに入り込めたのは、このウイルスが持つ脅威が大きいことを示唆しているという。4月半ばに発見されたこのウイルスは、バックドア・トロイの木馬が埋め込まれているため、ハッカーがリモートアクセスにより感染したコンピュータをコントロールし、スパイやスパム送信、DoS攻撃などに使われてしまう危険性があるというもの。 4月度のトップ10ウィルスは以下のとおり。●ソフォスの2005年4月における「月間トップ10ウイルス」 [1位] W32/Zafi-D(46.6%) [2位] W32/Netsky-P(20.6%) [3位] W32/Zafi-B(4.5%) [3位] W32/Netsky-D(4.5%) [5位] W32/Netsky-Z(2.5%) [6位] W32/Netsky-B(2.4%) [7位] W32/Mytob-Z(1.3%、新規) [8位] W32/MyDoom-O(1.2%) [9位] W32/Netsky-C(1.1%) [10位]W32/Netsky-Q(1.0%) その他(14.3%)