プロ野球への参入企業を審査したプロ野球実行委員会の審査小委員会は、ライブドアと楽天の審査内容を公表した。2社の決定的な違いは、親会社の財務状況と事業別の収益にある。 今回の審査項目は主なもので6つ。そのうち、2つにおいて楽天が上回る結果になった。これが、楽天の申請が認可された理由に当たるようだ。 1つめは、財務状況だ。新球団は、当面は赤字になると見られており、これを親会社(この場合は、ライブドアまたは楽天)が穴埋めをする必要がある。さらに、長期的に球団を保有することを考えると、親会社の財務状況は非常に重要な点だ。同委員会では、財務状況を精査した結果、楽天の方が経常利益、総資産額、売上高でライブドアを上回っているため、赤字に耐えられる企業だと判断した。 2つめは、事業別の収益。ライブドアは、2004年3月中間期の営業利益のうち74%をイーファイナンス部門が稼いでおり“一本柱”ということになる。一方の楽天は、2004年6月中間期の営業利益のうちEC事業は42%、金融事業は38%という“二本柱”になっている。そのためライブドアは、金融事業の業績がそのまま企業全体の業績につながると判断。収益の柱が2本ある楽天の方がより安定的だとされた。