シスコシステムズは、PC端末の状態をもとに自己防衛的にネットワークのセキュリティを実現する「Cisco Network Admission Controlプログラム(NAC)」対応ソリューションの提供を開始した。 NACは、PCのセキュリティ状態に応じて自動的にネットワークへのアクセスを制御することで、ウイルス感染の拡大などを未然に防ぐ技術。ネットワークを利用するPCにはすべて、セキュリティ状態を収集する常駐ソフト「Cisco Trust Agent」をインストールする。 NACのAPIはサードパーティに提供されており、セキュリティソフトベンダのシマンテック、トレンドマイクロ、マカフィーの3社がNACに対応した製品を発表している。(シマンテック:「Symantec Client Security」「Symantec AntiVirus Corporate Edition」、トレンドマイクロ:「ウイルスバスターコーポレートエディション v6.5」、マカフィー:「McAfee VirusScan Enterprise 8.0i」「McAfee VirusScan Enterprise 7.x」) これらNAC対応セキュリティソフトを使用すると、アンチウイルスソフトのウイルス定義ファイルのバージョンやウイルス検出エンジンのバージョン、ソフトの動作状況などがセキュリティポリシーを満たすかどうかのチェックが行われたのちネットワークが利用可能になるため、セキュリティ対策に隙のある(ウイルスに感染する恐れのある)PCをネットワークにつながせないといったことが可能になる。 シスコではNACによって、脆弱性情報の公開からそれを悪用するウイルスの登場までの期間が短くなっているという最近の状況に効果的に対応できるとしている。