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■グループ各社と新しい方向性を模索する
BROBA
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苦戦を強いられている現状について語るNTT-BBの白川英俊 社長 |
同社のブロードバンドビジネスを考えるうえでのキーワードは“時間”。「電話=時間(リアル型)の自由化」「携帯電話=場所の自由化」「iモード=余暇時間の有効化」を提供するグループ各社のなかで同社の役割は「利用時間の自由化」「情報検索時間の短縮」さらには「コンテンツとの出会い」をユーザに提供することだという。
テレビ番組や映画などリッチコンテンツの配信でスタートした同サービスであるが、今後は、感覚・行動・思考から感情まで右脳に働きかけるコンテンツを取り入れ、NTTグループが提唱する「レゾナントコミュニケーション」の実現に向け、コミュニケーションサービスと時間という視点での利便性の提供に注力し「幸せに貢献できるサービス」と「ビジネスの活性化」を目指す。
■BBでCS放送の魅力をアピール
スカパー!
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ブロードバンド配信はCS放送視聴のプラスアルファとするスカパー!の仁藤雅夫 常務 |
ブロードバンド事業に関しては、昨年8月より「スカパー!BB」の本格サービスを展開しているが、ブロードバンド単体での有料サービスは難しいという考えだ。ブロードバンド配信は、あくまでもCS放送視聴のプラスアルファとして提供するもので、CS未加入者に映像をもって多チャンネルの面白さを訴求し、誘導するための効果的なメディアと位置付けている。
さらに同社は、昨年、NTTと共同で行った光ファイバを利用した映像配信実験にも触れ、年内実用化へ向け準備を進める計画を明らかにした。この実験は、光ファイバを「放送の伝送方式による映像配信とインターネット通信」に同時利用するというもの。仁藤常務は、「ブロードバンド配信を利用してスカパー!の魅力をアピールし、さらに光ファイバで総合的なサービスを展開していく」と意気込みを語って講演を締め括った。
結局のところ、ブロードバンドコンテンツ配信事業を単独で成功させるには乗り越えなくてはならない数々の課題があるようだ。複合メディアで相乗効果を狙うTOKYO FM、CSへの誘導を期待するスカパー!、今後の取り組みを検討するトレソーラ、従来型のコンテンツ配信から一歩踏み出した新しいコンテンツ配信のあり方を模索するBROBA--ブロードバンドコンテンツ配信のサクセスストーリーはまだ生まれていない。