BBケーブルTVは、Yahoo!BBユーザ向けにADSL回線による放送事業を行うサービスで、セットトップボックスを使って家庭のテレビでCATVライクな番組視聴ができるほか、電子レンタルビデオと呼ばれるビデオオンデマンドサービス(VOD)が利用できるというもの。10数チャンネルが視聴できるベーシックパッケージは月額2,500円での提供が予定されている。
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下の銀色のユニットがBBケーブルTVのSTB。上に乗っているのはYahoo!BBのモデムである |
サービスに使用されるセットトップボックスは、スクランブル(暗号化)されたビデオ映像をICカードを使ってデコードするというもので、利用イメージとしてはCSデジタル放送に似た構成となる。サービス開始当初に投入されるSTB「1号機」では、2Mbps程度の帯域で「DVD並」の映像を配信できる。また、来年春から夏に投入が予定されているSTB「2号機」では、2Mbps程度の帯域を使って「ハイビジョン並の」映像が配信できるという(通常テレビ放送の使用帯域は、2号機では750kbps程度になる予定)。
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BBケーブルTVのデモ。ぱっと見ただけではふつうのテレビとかわらない映像で、動きもギクシャク感などはないようだ |
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映像の部分アップ。実際にはDVDクオリティと言うよりはCSデジタル放送に近く、圧縮による量子化ノイズが気になる人もいるだろう。ただ、さすがに色ノイズは皆無である(クリックすると大きく表示されます) |
BBケーブルTVを利用できるユーザだが、帯域「2Mbps」では8Mユーザの63%、12Mユーザの78%が視聴できる。また、750kbpsであれば8Mユーザの81%、12Mユーザの97%が視聴できるということで、過半数〜大多数のユーザがBBケーブルTVも利用できる見通しだ。
今まで、映像配信やVODはブロードバンドのキラーアプリケーションと言われ続けながら、大規模な商用サービスはなかなか行われることがなかった。成功が難しいペイテレビ事業でBBケーブルTVがうまくいくかどうか、注目したい。