日本でファンが急増中！第3・4世代ガールズK-POP徹底分析！

　NewJeansやaespa、TWICEなど、「第3・第4世代」のK-POPガールズグループが日本で大人気だ。

　練習生時代から厳しいレッスンを重ね、激しい競争を勝ち抜いた優秀な人材が揃う第3・第4世代。しかし一方で、K-POP人気による新グループの誕生ラッシュ、ハイレベルなダンス・歌・ビジュアルがスタンダードになったことも相まって、K-POP界は“飽和状態”となっている。

　そんな状況を打破するかのごとく、第3・第4世代の楽曲やコンセプトは、自身の力で人生を切り拓いていくような “強い意志を持つ女性像” が主なベースとなっている。また、個性を上乗せする秘策として、所属事務所の「カラー」が大きく反映されている点がこの世代の特徴だ。

　そこで今回は、飽和時代の今こそ注目できる、“ 所属事務所のカラー ”をキーワードに、第3・第4世代のガールズグループを分析してみた。

■筆者プロフィール山田有真
名古屋を拠点とするフリーランスの編集者・ライター。グルメ・レジャー・音楽・映画など幅広いジャンルを取材・執筆。第3世代以降のK-POPが好きで、SNSで推しケミの動画を漁るのが日課。旅とビールと猫が好き。X（Twitter）：＠yuma03303

クールビューティー好きはハマる！「SMエンターテインメント」

　「aespa」や「Red Velvet」など、都会的で洗練された魅力を放つグループが多数所属。テクノなど強いトレンド性を盛り込んだ楽曲が多く、「aespa」のコンセプトを「自分のもう一人の自我であるアバターに出会い、新しい世界を経験する」と設定するなど、グループごとに緻密に作り込まれた独特な世界観が特徴だ。「aespa」の楽曲では、巨大な蛇と戦う「Black Manba」、宇宙空間にある近未来都市が舞台となった「Next Level」などでその世界観を体感できる。

強め系HIPHOP女子が集結！「YGエンターテイメント」

　キング・オブ・K-POP「BIGBANG」を輩出したYG。「BLACKPINK」をはじめ、アメリカンポップスをベースとした楽曲を得意とするグループが多い。なかでも、「BLACKPINK」のジェニ・リサが放つラップはめちゃめちゃカッコいいので、ヒップホップ好きはぜひ聴いて欲しい。「BLACKPINK」ならではの、どこか悪びれたようなダークな雰囲気、毒のある危険な可愛らしさを体現したMVやビジュアルは、女性人気も高い。オススメは、「Pink Venom」。

心踊るファンタジーな世界に浸る「JYPエンターテインメント」

　「TWICE」や「ITZY」、「NMIXX」など人気ガールズグループが所属。楽曲の多くが、絵本から飛び出してきたようなポップでカラフルなMV、踊りたくなるキャッチーな振り付けが特徴で、女性心を掴む多彩な“かわいい仕掛け”が満載。また、所属アーティストに対して、「真実・誠実・謙虚」を三原則として掲げていることから、アーティストにどこか親しみやすい“人柄”が垣間見えるのもJYPならでは。メンバーの自然な表情が楽しめる、ITZYの「NOBODY LIKE YOU」が好例だ。

海外のカルチャーをお洒落にMIX！「HYBE」

　「LE SSERAFIM」や「NewJeans」など、コンセプトやファッション、MVなどに“海外っぽいお洒落感”が漂うグループが在籍。NewJeans は、80年～90年代のレトロカルチャーを現代風に昇華し、K-POPにおける新ジャンルを開拓、LE SSERAFIM はAdoとの異色コラボ曲を発表するなど、斬新なアプローチと唯一無二のコンセプトが特徴だ。NewJeansの大躍進も含め、“次の一手”が最も気になるグループが多い。

　以上、今回は韓国4大芸能事務所のカラーを切り口に、第3・第4世代のグループを分析してみたが、この世代を象徴する切り口をもう1つ挙げておきたい。

　それは、「Kep1er」をはじめとする「期間限定グループ」の存在だ。

コンセプトは自由自在！「期間限定グループ」

　「Girls Planet999」から生まれた「Kep1er」をはじめ、サバイバルオーディション番組発の期間限定グループの活躍も、第3・第4世代の特徴だ。LE SSERAFIMのサクラ・チェウォン、IVEのウォニョン・ユジンも、サバイバル番組「PRODUCE48」から誕生したグループ「IZ*ONE」に在籍していた。最近では、HYBE×CJ ENMのJVレーベル「BELIFT LAB」によるサバイバル番組「R U Next？」が大きな注目を集めている。メンバーそれぞれの個性の模索を兼ねた、幅広いコンセプトチェンジが曲ごとに楽しめるのも、期間限定グループの特徴だ。

　今、韓国ではK-POPアイドルを目指し、芸能事務所に所属する練習生が100万人いるともいわれている。次世代を担う“第5世代”が、第3・第4世代のどの強みをパワーアップさせて、登場してくるのか、今から楽しみだ。