24歳という若さでこの世を去った女優キム・セロンさんの遺作となる映画『ギターマン』の、劇中歌のミュージックビデオが公開された。
4月28日午後、映画『ギターマン』の劇中歌『痛みのない世界(The world without pain)』のミュージックビデオが解禁となった。劇中でヒロインのユジン役を演じたキム・セロンさんは、MVの中でも自然な笑顔を浮かべながら、心から楽しむように演技に打ち込む姿を見せている。
『ギターマン』は音楽をテーマに、夢を追いかける若者たちの成長と希望を描いたヒューマンドラマで、キム・セロンさんにとっては復帰作として意欲を燃やして挑んだ作品だった。韓国で5月末に劇場公開される予定だ。
本作のメガホンを取ったイ・ソンジョン監督は、「セロンは撮影現場で明るいエネルギーをたくさん見せてくれた。情熱にもあふれていて、素晴らしい復帰を心から願っていた。劇中歌のタイトルのように、“痛みのない世界”で、どうか幸せであってほしい」と、故人への想いを語った。

なお、映画『ギターマン』のOSTによる音源収益は、すべて韓国生命尊重希望センターに寄付されることが明らかにされている。
キム・セロンさんは、2010年に映画『アジョシ』でウォンビンと共演し、一躍注目を浴びた子役出身の女優だ。その後も『バレエ教習所』『魔女宝鑑』など、映画やドラマを通じてキャリアを重ねたが、2022年に飲酒運転事故を起こして以降、芸能活動を事実上中断。2025年2月に若くしてこの世を去った。死因や詳しい事情については公表されていないが、突然の訃報は多くのファンに衝撃と深い悲しみを与えた。
さらに彼女の死後、遺族と名乗る人物が、キム・セロンさんが未成年だった時期に俳優キム・スヒョンと交際していたと告発。これが大きな波紋を呼び、芸能界全体を巻き込む騒動へと発展している。
◇キム・セロンさん プロフィール
2000年7月31日生まれ。9歳から子役として活動を始め、スクリーンデビューとなった2009年公開の主演映画『冬の小鳥』では孤児院に捨てられた少女を熱演。カンヌ国際映画祭に韓国の役者史上最年少で招待された。2010年の『アジョシ』ではウォンビンと共演し、大韓民国映画大賞新人女優賞を最年少で受賞。2019年に韓国で放送されたドラマ『レバレッジ:詐欺操作団』では、凄腕の女泥棒役を見事に演じて魅力的な姿を披露した。2022年5月18日に免許取り消しレベルの泥酔状態で運転して事故を起こし、活動を自粛。2025年2月16日、24歳でこの世を去った。
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