韓国で発生した「看護助手麻薬死亡事件」の真相に、ドキュメンタリー番組『それが知りたい』(SBS)が迫る。
突然の死と、衝撃の死因
2023年5月30日11時21分。一本の119番通報が入った。通報者は「夜明け4時過ぎに一緒に自宅へ来た元恋人が、朝起きたら動かなくなっていた」と伝えた。
亡くなっていたのは、当時24歳の看護助手パク・ジインさん。持病はなく、目立った外傷もなかったという。健康だった彼女が、なぜ突然息を引き取ったのか。
事件から約20日後、検視結果は遺族にさらなる衝撃をもたらした。死因は、致死量のメタンフェタミン(いわゆる覚醒剤)中毒だった。
通報者である元恋人のアン氏は警察の追及に対し、「ジインが自宅に保管していた麻薬に興味を示し、自ら飲み物に混ぜて摂取した」と主張。さらに、「その後、彼女が風呂に入り、出てきたあとに2人で眠りについた。朝起きたら彼女が亡くなっていた」と説明したという。
自分で飲んだのか、それとも“飲まされた”のか?
「看護助手ですよ? 医療知識のある彼女が、そんな危険な麻薬を自分から飲むわけがありません」これはジインさんの母親の言葉だ。

医薬品の安全管理教育を受けていた医療従事者として、遺族は「自ら薬物を摂取したとは到底考えられない」と主張している。
また、友人たちも「真面目で遅刻ひとつしなかった彼女が、翌日の出勤を控えてそんなことをするとは思えない」とし、アン氏が酒に酔ったジインさんに麻薬を混ぜた飲み物をこっそり渡した可能性を指摘する。
これに対してアン氏は「絶対に混ぜていない」と否定。「1年前に別れたジインさんと偶然再会し、明け方に自宅へ来た。合意のもとで関係を持ったあと、会話の中で彼女が麻薬に興味を示し、自ら混ぜて飲んだ」と一貫して主張している。
「浴槽に入れて、出して…」 受刑者からの衝撃証言
番組には、思わぬ証言も寄せられた。
ある情報提供者によれば、同じ刑務所に収監されている受刑者から「アン氏が“彼女を浴槽に入れたり出したりした”と話していた」と聞いたという。
これが事実であれば、「ジインさんが自ら風呂に入った」というアン氏の供述とは食い違う。もし、アン氏が彼女を意図的に浴槽に入れていたとすれば、その目的は一体何だったのか。
また、ジインさんの両足裏には、直径2.5cmほどの火傷のような丸い傷跡が左右対称に残っていたという。その傷はなぜ生じたのか。麻薬摂取や死因と関連する可能性はないのか。
そもそも、なぜジインさんはあの日アン氏の家を訪れたのか。そして、どうして致死量の麻薬を口にすることになったのか。
その真相は、4月19日(土)23時10分より放送されるSBS『それが知りたい』最新回で明らかになる予定だ。
(記事提供=OSEN)