「家族・親子において“血のつながりがあるか否かはさほど重要なことではない”し、“どんなに愛情のない親の元に生まれても、一緒に多くの時間を過ごす人がいれば本当の家族は作れる”…私はずっとそう思っていて、作る作品に常にそういうメッセージが(無意識に)含まれてしまうのですが、今回はそれに加え「(人を)悪人だと決めつけて見るとどうやっても悪人にしか見えないが、ちょっと角度を変えて見るだけで全く別の見え方に変わったりする」という“人間の先入観”もテーマにし、サスペンス要素を織り交ぜた本を作りました。北川さんも大森さんも日々期待以上の熱いお芝居をしてくださり、毎日感激し、たまに泣いたりもしながら撮影を見ています」。
4月から放送予定のドラマ『あなたを奪ったその日から』(カンテレ・フジテレビ系)企画の共同テレビ・水野綾子氏は話す。
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同ドラマは、北川景子主演の作品。10年前に食品事故で子どもを失った母親・中越紘海(なかごし・ひろみ)が、事故を起こした惣菜店の社長・結城旭(ゆうき・あさひ)を恨むなか、図らずも旭の子どもを誘拐してしまう。復讐を果たそうとする紘海だったが、その誘拐には大きな誤算があった…。紘海は誘拐した子どもをどうするのか?どんどん周囲を巻き込んでいく紘海の復讐はどこに行き着くのか?我が子を失うことになった事故の真相は?その先に待っている二つの親子の結末とは…?紘海を北川が、復讐相手・旭を大森南朋が演じる。
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北川が演じる紘海は、3歳の娘を育てるごく普通な母親。しかし、突然起きた食品の事故で最愛の娘を失い、人生が一変。それから、憎しみのあまり旭の周りをうろつき、やがて旭の子どもを誘拐してしまう紘海からは、狂気さえ漂い始める…。一方、大森が演じる結城旭は、惣菜店を経営しながら、離婚した妻が残した娘2人と暮らしている。しかし、惣菜店で販売していた食べ物を口にした女の子が死亡する事故が発生。事故の原因がはっきりとしないまま会社は廃業に。そんなある日、3歳の次女が行方不明になってしまう。
北川景子はオファーを受けた時を振り返り「個人的には二人目の子どもを出産して初めての連続ドラマになるので、オファーをいただいたときは「できるかな」という気持ちもありましたが、すごくうれしかったです」とコメント。脚本を読んだ時の感想について「復讐のために誘拐した女の子に対して本当の親子のような愛情が生まれてきてしまったりだとか、復讐相手の男性にも子どもを思う気持ちや人としての温かみがあるんだということを気づいてからは、復讐だけに一直線に行けなくなってくる紘海という人がいて、自分の気持ちが時にはコントロールできなかったり予測できなかったりするところがすごくリアルだなと思っていて、人間の時には美しくない感情もリアルに描いてると思うので、そこをリアリティーを持って表現したいと思いました」と語り、「人間ってやっぱりいろんな面があって、そのすべてがうそじゃなくて本当だよねというところに共感していただけると思いますし、誤っちゃいけないんじゃなくて、誤ったときに自分なり、人とどう向き合うかのヒントがこの作品にはあると思って演じてるので、そのあたりを見ていただけたらうれしいと思います」とアピールしている。