15日に『ブラックペアン シーズン2』が最終回を迎え、10月からの日曜劇場は神木隆之介主演の『海に眠るダイヤモンド』(TBS)がスタートする。ここでは、放送開始を前に同作品の概要をまとめてみた。
主演の神木は高度経済成長期の長崎県・端島で生きる誠実でまっすぐな鉄平と、現代の東京に生きる無気力で刹那的な玲央という正反対の2人を演じる。70年にわたる物語のなかで、鉄平と玲央がどう交錯しながら展開するのか注目される。
脚本
第44回日本アカデミー賞最優秀脚本賞を受賞した野木亜紀子
脚本を担当するのは、『逃げるは恥だが役に立つ』をはじめ、『アンナチュラル』(2018年)、『MIU404』(2020年)を手掛け、映画「罪の声」(塩田武士原作)で第44回日本アカデミー賞最優秀脚本賞を受賞した野木亜紀子。完全オリジナルストーリーで、今回の日曜劇場を手掛ける。監督は『アンナチュラル』『MIU404』をはじめ、『最愛』(2021年)『下剋上球児』(2023年)や『グランメゾン東京』シリーズなどTBSの話題作を数多く担当した塚原あゆ子。加えて、数々のヒット作を生み出し続ける新井順子がプロデューサーを務める。
ストーリー
70年の時を超え、2つの異なる場所をつなぐ若者たちの物語
「私と、結婚しない?」2018年夏、東京。
その日暮らしのホスト・玲央(神木隆之介)は、出会ったばかりの怪しげな婦人・いづみ(宮本信子)から、突然プロポーズされる。ホストクラブに案内すると玲央のために大金を使ってくれるいづみ。都合のいい客に巡り会った玲央は、後日再び現れたいづみの誘いに乗って、軽い気持ちで長崎を訪れる。フェリーに乗る二人だったが、近づいてくる端島を前に、いづみは想いを馳せて・・・。
1955年春、長崎県・端島。炭鉱員・一平(國村隼)の家に生まれた青年・鉄平(神木隆之介)は、島外の大学を卒業後、島の炭鉱業を取り仕切る鷹羽鉱業の職員として端島に戻ってきた。同じ大学を卒業した幼馴染の賢将(清水尋也)と百合子(土屋太鳳)も帰島した。鉄平の兄・進平(斎藤工)や島の食堂の看板娘・朝子(杉咲花)、鉄平の母・ハル(中嶋朋子)ら、皆が鉄平の帰島を喜ぶなか、一平だけは激怒する。さらに鷹羽鉱業の職員で賢将の父・辰雄(沢村一樹)もまた、息子の就職先については思うところがあるようだ。
同じ頃、端島に謎多き美女・リナ(池田エライザ)が降り立つ。歌手だというリナに、興味津々の鉄平たちだが・・・。
未来への希望と活力に満ちた高度経済成長期の端島と、どこか閉塞感が漂う現代の東京。70年の時を超え、2つの異なる場所をつなぐ若者たちの物語が今、幕を開ける――。
キャスト
端島の物語を彩るキャスト
鉄平・神木隆之介
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端島生まれで端島育ち、明るく真っ直ぐな性格だ。炭鉱員の家に生まれ、中学卒業後は長崎の高校・大学へと進学したが、大好きな端島のために働きたいという一心で帰郷。鷹
羽鉱業の職員として働き始める。
玲央・神木隆之介
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もう一人の主人公でホスト。夢も希望もやる気もなく、抜け出せない日々のなかで自分をすり減らしながら生きている青年。高度経済成長期の長崎県・端島で生きる誠実でまっすぐな鉄平と、現代の東京に生きる無気力で刹那的な玲央という正反対の2人。
進平・斎藤工
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炭鉱員として働く鉄平の兄・進平。鉄平の相談にも乗る頼もしい兄だが、妻が亡くなったことを認められず、帰りを待ち続けている。
ハル(鉄平と進平の母)・中嶋朋子
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頑固な一平(鉄平と進平の父)を叱り飛ばしながら、息子たちの良き理解者として寄り添い支えている。
一平(鉄平と進平の父)國村 隼
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気が短く喧嘩っ早いが、皆を束ねるベテラン炭鉱員。職員として端島に戻ってきてしまった鉄平と衝突する。
朝子・杉咲花
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銀座食堂の看板娘。炭鉱員や職員の家よりも貧しいが、しっかり者の姉として明るく健気に働いている。幼い頃から鉄平を好きだが想いを伝えられないでいる
リナ・池田エライザ
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どこからか逃げるように端島へやってきた謎の女性・リナを演じる。鉄平は、ミステリアスなリナに魅せられる。このリナの存在が幼馴染たちの関係性を変えていくことになる。
賢将・清水尋也
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鷹羽鉱業の幹部職員の息子・賢将。小学生の頃に父の転勤をきっかけに端島にやってきた。人当たりがよく抜け目のない雰囲気を持つが、温かな家庭で育った鉄平のことが羨ましく、時に劣等感を抱いている。
辰雄(賢将の父)・沢村一樹
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賢将の父で鷹羽鉱業の幹部職員。辰雄は賢将が小学生の頃に、東京からの転勤で越してきた。現在は賢将と二人で暮らす父子家庭。
百合子・土屋太鳳
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鷹羽鉱業の職員の娘。一見自由奔放に生きているように見えるが、過去の出来事からコンプレックスを抱えている。幼馴染の朝子には意地悪なことを言って衝突することも。
寿美子(百合子の母)・山本未來
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とある出来事をきっかけに心身のバランスを崩し、百合子との間に溝ができている。
和尚・さだまさし
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和尚は「説教和尚」とも呼ばれる島民の相談役で、鉄平たちを子どもの頃から見守っている。池田エライザ演じるリナは寺に併設の女子寮へ身を寄せることに。
いづみ・宮本信子
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現代の東京で登場する謎の婦人。信子が決定した。ホストの玲央に声をかけ、突然長崎へ連れていくなど謎多き行動で物語を搔きまわしていく存在だ。
玲央を取り巻く個性派キャスト8名
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和馬(池ヶ谷家の長男)・尾美としのり
いづみを介して玲央と関わりをもつことになる。妻とは離婚し息子と共に母と同居している。幼い頃から姉にも母にも頭があがらない。
星也(和馬の一人息子)・JO1の豆原一成
法学部を目指す浪人生。
鹿乃子(和馬の姉 )・美保純
夫の雅彦と娘と共に池ヶ谷家の近所に住んでおり、たびたび訪れる。理系夫婦で選民意識が強い。
雅彦(鹿乃子の夫)・宮崎吐夢
穏やかな性格で、鹿乃子には尻に敷かれがちである。
千景(鹿乃子と雅彦の一人娘)・片岡凜。
医学部現役合格を果たした、鹿乃子の自慢の娘。
澤田・酒向芳
和馬、鹿乃子、雅彦が役員を務める会社の秘書
ミカエル・内藤秀一郎。
玲央が働くホストクラブのナンバー2ホスト
ライト・西垣匠
玲央の後輩で友人
鷹羽鉱業で働くキャスト
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炭鉱長 廣田・渡辺憲吉
鉄平の同僚職員 松原・大下ヒロト
炭鉱員・阿部亮平、羽谷勝太、中村シユン、池下重大、生田俊平、是近敦之、鬼倉龍大、藤野政貴、清谷春瑠、長谷川ティティ、若林時英
コメント
主演・神木隆之介
お話をいただいたときは、自分では実力不足なんじゃないかと思いましたが、野木さん、塚原さん、新井さんはじめ、心強いスタッフ・キャストの皆様がいてくださるので、皆様に頼りつつ、未熟ながらも精一杯演じ切りたいと思っております。
プロデュース・新井順子
野木さんと塚原監督とは金曜ドラマ『アンナチュラル』『MIU404』の連続ドラマ2作を一緒に制作しました。 次は同じチームで日曜劇場に挑戦したい! 挑戦するからには愛と青春と友情、そして家族をテーマにした壮大な物語を作りたいと話していたことがついに形になり、発表できたことをうれしく思います。1年前から取材などに取り組み、話し合いを進めるなかで、主人公は「神木さんがいい!」と満場一致! ご本人にお会いして想いを伝えたところ、快く引き受けていただくことができました。神木さんのもつ柔らかい雰囲気と力強い演技、野木さんの練り上げられた脚本、塚原監督の繊細で美しい演出。すべてが混ざりあった瞬間に、新しい世界が広がるに違いないとワクワクしています。素敵なキャストと信頼するチームとともに、連続ドラマだからこそ紡げる物語をお届けできればと思っています